- 非構造的なやり方
テーマもリーダーも決めない非構造(アンストラクチャー)な方式で討議するやり方。フリー・フローティング・ディスカッションともいいます。エンカウンター・グループ、センシティビティ・トレーニング、ラボラトリー・トレーニングなどがその例としてあげられます。
受講者の態度や行動の変容を促進する上で効果の大きいことが実証されていますが、このような方式のトレーニングを効果的に展開できるためには、指導担当のファシリテーター(またはトレーナー)として、特別の修練を積んだ優れた人材が必要です。
- 課題討議法
グループ討議の課題をあらかじめ設定しておくやり方。ディスカッションのテーマとしては、次のようにいろいろなものがあげられます。
① | 学生生活と企業人生活との相違点は何か。 |
② | 中堅社員として果たすべき役割は何か。 |
③ | 部下後輩を指導育成する上で留意すべき点は何か。 |
④ | 新人を早く戦力化するには、どうしたらいいか。 |
⑤ | 部下のやる気を起こさせるには。 |
- 問題解決討議法
問題解決技法と呼ばれるもの(ブレーン・ストーミング、KJ法、特性要因図法など)を活用してディスカッションを進めるやり方のことです。
ブレーン・ストーミングは、全員から意見が出やすいような自由な雰囲気を作るのに有効です。KJ法や特性要因図法は、ブレーン・ストーミングなどで出てきた意見を整理、図解することによって、ディスカッションのための共通の土俵づくりの作用をすることになります。
特性要因図とは、QCサークルなどでQC7つ道具の一つとしてよく使われているもので、問題とその要因との関係を「魚の骨(フィッシュ・ボーン)」のような図解にして分析していく技法のことをいいます。
<フィッシュ・ボーン図例>
- 発展的討議法
デベロプメンタル・ディスカッションともいいます。
ミシガン大学のノーマン・R・F・メイアー教授が提唱したもので、あらまし次のような要領で討議を進めていきます。
あるテーマをめぐって、ブレーンストーミングの要領で多角的に意見を出し合い、それを分類整理して、KJ法や特性要因図法などによって図解して、その中からさらに討議を発展させたいと思う重要なテーマを選定します。
その後、さらに多角的に意見を出し合います。
こうしたことを何回も繰り返しながら、全員が納得できる質の高い結論を導き出そうとするやり方です。