能力開発データベース

■能力開発技法

伝言ゲーム





■目的

グループで伝言の早さと正確さを競い、正確なコミュニケーションの難しさを理解します。

■人数/時間

グループ単位で実施します。
人数: 10人前後/グループ
時間: 約10〜15分

■道具

課題とする文章を書いた用紙

■進め方

ゲームの進め方は、次の通りです。ゲームの性格上、全員が理解しやすいように、明確に、わかりやすく伝えるようにしてください。

  1. 講師は、課題とする短い文章を紙に書いておく。
    たとえば、「今日は、午前中薄曇り、午後からは快晴だそうだ。」

  2. 10人前後のグループに分け、グループ毎に、一列に並ぶ。

  3. 講師は、1番前の人に課題とする文章を見せる。理解したことを確認した後、次のグループの1番前の人にも、同じものを見せる(グループの数だけ用意してもよい)。

  4. 「スタート!」の合図で、1番前の人は、2番目の人に、記憶した文章を耳打ちで伝える。2番目の人は、「エッ?」と聞き返す。1番目の人は、もう一度、同じ文章を伝える。

  5. 2番目の人は、納得して、3番目の人に、聞き取った文章を伝える。3番目の人は、「エッ?」と聞き返す。2番目の人は、もう一度、同じ文章を伝える。

  6. このように、聞いた人は、必ず「エッ?」と前の人に聞き返し、もう一度、聞いた上で、次の人に伝えていく。前の人が、不明確な場合には、その前に、前に、と戻って、最初の人にまで戻って確認してもよい。

  7. このようにして、次々に、グループ全員に早く伝えていく。

  8. 最後の人は、自分が、一度確認して聞き取った文章をチャートに書き、前に貼りだす。

  9. 早く伝えた順番に、文章を確認し、1字1句、すべて正しいグループが勝ちとなる。

取り上げる文章によって、さまざまな変化を持たせることができます。たとえば、「今朝は、電車の信号故障と、バスの事故が重なって、合計15分会社に遅れました。」、「私には部下が8人いますが、そのうち3人は新入社員です。」
「バッハとモーツァルトとビートルズ、あなたはどちらが好きですか?」のようなものです。

確認しながら伝言していったにも関わらず、ほとんどの場合、正しく伝わっていることは、非常に少ないものです。コミュニケーションにあたっては、丁寧に、確実に伝達し、確認することの大切さ、必要なら、メモを取っておくことの重要性を気付いてもらいます。