■特徴と効果
体験学習の技法に共通しているのは、受講者が何らかのエクササイズ(実習、訓練、練習、演習など)を実際に体験することによって研修内容を体得するということです。
アメリカの教育哲学者ジョン・デューイが好んで使った表現のとおり、「ラーニング・バイ・ドゥーイング」(なすことによって学ぶ)なのです。日本の諺(ことわざ)にも、「習うより慣れろ」というのがあります。
「砂糖は甘い」ということは、言葉で聞かされるだけでは、実際の甘さはわかりません。“なめる”という体験を通して初めて“甘い”という感覚が実感できるのです。体験学習法は、納得性を高めるための技法として、今後とも、活用されることになることでしょう。
このような体験学習法には、次のような効果・利点があります。
- 受講者は受動的ではなく能動的に研修に参加できる
- 自発的・主体的に研修課題に取り組むので、研修内容を身近なものとして受け取ることができる
- 学習内容を実感的に体得できるので、学習内容が着実に身につきやすい
- 習得の度合、つまり学習効率が高いので、職場で活用・実践される公算が大きい
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