2023年2号「技能と技術」誌312号
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図16 ファミリの説明図17 基礎編到達ゴール(テキスト表紙に記載)図18 応用編到達ゴール(テキスト表紙に記載)-18-BIMは,建築に関連する業界で導入され始めているが,一方でBIMの普及が進んでいない現状がある。理由のひとつとしてBIMを活用できる人材が不足していることが挙げられる[2][4]。本教材を職業訓練で活用することで,BIMを理解した受講生が,DXと呼ばれるデジタル技術に対応した人材となり,業務の効率化や最適化に貢献することが期待できる。BIMは,これからまだまだ発展をしていくシステムである。ツール類も使いやすく改良されていくことが予想される。本教材で扱った内容は,ほんの入口程度の内容であり,いろいろなアイデアや場面で,BIMおよびBIMツールが活用できる。以下の内容は,本教材で扱わなかったが,今後の参考までにBIMで可能な内容を列記する。⃝ RC造やSRC造のモデリング(特に鉄筋の扱い)⃝ ファミリの詳細なモデリング方法⃝ 設備設計のうち,水関連(給排水・衛生設備),空気関連(空調・ 換気設備)⃝ 法規ボックス(=法規関連の諸内容を3Dモデルで表現したもの)2.5 テキストの工夫点テキスト全体としては,ユニバーサルデザインフォントを使用した誰にでも読みやすい書体で,図解式でわかりやすく,テキストのステップを手順通りに踏んでいけば独習でも到達ゴール(図17,図18)に達することができる。テキストの文章は長くて読みづらくならないように,一つの内容に対して一つの説明とし,わかりやすい項目ごとにわけた順序だったつくりとなっている。また,テキストは予習復習による持ち帰りを想定し,図を小さめにすることで枚数を抑え持ち運びやすくしている。なお,授業ではPDFファイルを閲覧できる環境のため,テキストの図は画面キャプチャを除いて,全てオリジナルの線画データで,パソコンの画面上で拡大表示すれば鮮明にみることができる。3.BIMの課題と本教材の効果4.あとがき

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