2023年1号「技能と技術」誌311号
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表5 プロペラ・ガバナーによる回転数維持機能の応答例表6 プロペラ・ガバナーによる回転数選定機能の応答例-26-(応答例⑥)プロペラ・レバーを前方へ移動-選定回転数の増加スピーダスプリングの頭部側(上側)の位置が下がる,スピーダスプリングの張力と下側を持ち上げる力の釣り合いは変わらないのでパイロットバルブが下がり「アンダースピード状態」,羽根角の減少によりプロペラ回転負荷の減少,回転数の増加により「オンスピード状態」元の回転数より高い回転数(新しい選定回転数)で安定した。ガバナー回転数選定機能の応答例⑤⑥をまとめて表6に示す。を「高ピッチ側」と呼称しているのも正しくない。正しくは「ローRPM側(低回転数側)」である。5.4 プロペラ・レバー操作に対する応答(応答例⑤)プロペラ・レバーを手前へ移動-選定回転数の減少スピーダスプリングの頭部側(上側)の位置が上がる,スピーダスプリングの張力と下側を持ち上げる力の釣り合いは変わらないのでパイロットバルブが上がり「オーバースピード状態」,羽根角の増加によりプロペラ回転負荷の増加,回転数の減少により「オンスピード状態」元の回転数より低い回転数(新しい選定回転数)で安定した。5.5 プロペラ・レバー位置の名称最前方位置の名称は「フルフォワード」または「ハイRPM(高回転数)」と呼ぶべきである。この位置を「低ピッチ」と呼称しているマニュアル等があるが,それは正しくない。レバー位置に対して一意に選定回転数が決まり,今は最大回転数を選定していることになる。このレバーは決して羽根角を選ぶものではない。同様に,プロペラ・レバーを手前に操作する向き

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