2023年1号「技能と技術」誌311号
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図5 CAD/CAM実習図6 ターニングセンタによるNC加工図7 シーケンス制御実習の加工には,最新のCAD/CAMシステムと高機能なNC工作機械の活用が不可欠であり,生産の自動化が進み,人が果たす役割も変化している。このような状況の中で,機械分野で働く労働者に求められるのは,機械・制御に関する基本と応用さらには創意工夫ができる技能・技術を持った人材である6)。そこで,生産技術科では,ものづくりの原点である基本的な加工技術に加え,最新の加工システム技術にも柔軟に対応できる技能と技術を兼ね備えたテクニシャン・エンジニアの育成を教育訓練目標としている。4.2 生産技術科の3つの技術と関連科目生産技術科で身に付けることができる技術は大きく機械設計,機械加工,制御/計測の3つに分けることができる。(1)機械設計関連科目では,機械部品や機械装置の設計技術及び加工情報作成手法を習得する。以下に,代表的な3科目を紹介する。①基礎製図 機械製図に関する規格等を正しく理解し,図面の読図及び基礎的な作図方法を習得する。②機械設計製図 機械装置の仕組みを理解し,CADシステムを利用した設計手法を習得する。③CAD/CAM実習 図5に示すような3次元CAD/CAMシステムを使用して,京成スカイライナーの模型製作などさまざまな実習テーマに取り組み,加工情報を作成するまでの技術を習得する。-10-(2)機械加工関連科目では,各種工作機械・器具の操作方法とプログラムを使った加工技術を習得する。以下に,代表的な3科目を紹介する。①機械加工実習 汎用工作機械(主に旋盤・フライス盤)を利用して金属切削加工技術を習得する。②機械工作実習 板金及び溶接作業等の金属加工技術を習得する。③数値制御加工実習 図6に示すようなターニングセンタやマシニングセンタの操作及びプログラミング技術を習得する。(3)制御/計測関連科目では,機械装置の制御技術と高精度な計測技術を習得する。以下に,代表的な3科目を紹介する。①油圧・空圧制御 油空圧制御の特徴と利用分野,動作原理及び汎用的な回路について習得する。

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