2022年4号「技能と技術」誌310号
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図1.学生が作成した安全表示物図2.実習中に実施する安全訓練の流れ図3.指差呼称MAP作成例-12-せて作っていく。指差呼称MAPの作成例を図3に示す。個人用安全報告書は、実習時には必ず作成し、個人ファイルに閉じることとした。また、実習中や実習後すぐに記入できるように、原則手書きとする。実習前に記入する内容としては、個人の作業予定内容だけでなく、自分が所属する班の作業内容も記入することとする。また、前日の作業後ミーティングにおける全体のヒヤリハット報告の中から、自分が特に重要だと思う内容を記入することにより、ヒヤリハットを一過性のものとせず、危険予知につなげることとする。実習中または実習後に記入する内容としては、作業前ミーティングで班ごとに実施する危険予知活動の内容および当日の実習における服装と5Sについての自己チェック、自分が遭遇したヒヤリハットや受けた指導とし、ヒヤリハットは作業後ミーティングで発表する。危険予知活動において決定した指差呼称項目については、それが実施できたかどうかも〇×で記入する。服装の自己チェックは、実習服・保護帽・安全靴・手袋・保護眼鏡・安全帯について当日の実習で指示された服装を維持できたか、〇×で記入する。5S自己チェックは、当日の実習において5Sを意識した作業が実践できたか、1(できていない)~5(できた)の5段階評価で記入する。個人用安全報告書の様式を図4に示す。2.2. 実習中に実施する安全訓練実習中に実施する安全訓練としては、作業前ミーティングで指差呼称MAP作成と危険予知活動、作業中は安全表示物の掲示、作業後ミーティングで個人用安全報告書を作成し、ヒヤリハットと5Sチェックを報告するという流れで、機械安全知識の定着と安全意識の向上を図る。実習中に実施する安全訓練の流れを図2に示す。指差呼称MAPは、危険予知でイメージしにくい危険を、MAPを用いて視覚化することによりイメージしやすくすることで危険予知の精度を上げることができると考え、平成30年度から採用している。具体的には、危険予知活動の1ラウンド目「危険の抽出」時に、A3用紙に印刷した実習場MAPを使用して、当日危険があると思われる場所に指マークとそこで必要だと思われる指差呼称項目を記入する。また、前日のヒヤリハットや災害などの丈夫もこの指差呼称MAPに取り入れていく。この指差呼称MAPは、毎日、危険予知活動時に、その日の作業に合わ

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