2022年3号「技能と技術」誌309号
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表7 ノウハウ普及・対応力強化事業に関する研修等協力実績図6 オンライン実施にあたっての手順書(一部抜粋)染拡大の影響により,令和元年度は予定された研修が複数回中止,令和2年度は全て中止となった。② 職業能力開発校(一般校)における精神障害者等の受け入れに係るノウハウ普及・対応力強化事業一般校において既存の訓練科に精神障害者等が入校するケースがあり,受け入れに係る対応力を強化することを目的に令和2年度より実施されている事業である。全国9都道府県から各1校が強化校として選定され,各校においてノウハウ普及・対応力強化計画を策定の上,校内のノウハウ普及・対応力強化と,強化校を含めた県内一般校を対象とした取り組みを行っている。令和2年度は強化計画を策定する過程で,所沢校に職員研修等での支援要請があった。結果,6施設98名に対して各県内の連携協議会や研修会の場で講義・演習を実施した。令和3年度以降も,職業大オーダーメイド研修,ノウハウ普及・対応力強化事業に関する研修等協力に関する依頼がなされており,障害者校,一般校共に指導技法普及に関する支援が引き続き求められている。令和2年度においては,上述の通り新型コロナウイルス感染拡大による影響が,職業訓練,指導技法普及全てに及び,結果として,指導技法普及の一部は中止することとなった。特に所沢校のフィールドを活用した指導技法等体験プログラムや,サポート事業のOJTなどの実施が困難になり,従来通りの対応では指導技法普及対象のニーズを十分満たすこと-8-ができなくなった。そこで発想を転換し,この機会だからこそ挑戦できる新たな実施方法を検討することとした。4.1 オンラインを活用した指導技法普及の検討コロナウイルス感染症への対応として,職業能力開発施設においてオンライン訓練用の機器等が整備されることとなった。所沢校の指導技法普及においては,オンライン訓練用のアプリケーション,今回はGoogle Workspace[6]を試験的に活用し,その効果を検証することとした。まずはじめに,オンライン実施する指導技法普及の支援メニューを選定することとした。特に指導技法等体験プログラムについては,1月以降は緊急事態宣言の影響に伴い,全国各地からの参加が難しくなっており,予定されていた2つのコース「委託訓練コース」「導入期の訓練コース」について,オンラインによる実施方法を検討することとなった。加えて9月に実施した「管理・運営コース」についても,「第2回管理・運営コース」としてオンラインによる追加実施を検討することとなった。4.2 オンラインによる指導技法普及の実施実施するにあたり,指導技法普及対象にオンラインで実施する際の手続き等について説明を行い,オンライン接続する機器やネットワーク,アプリケーション等の動作確認を事前に行うこととした。その際に,オンラインで実施する際のアプリケーションやログイン方法などをまとめた手順書を作成し,体験プログラム参加者へ配布した。4.今後の指導技法普及を見据えた新たな取り組み

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