2022年2号「技能と技術」誌308号
22/44

欲しかった」との意見もあり,次回以降の実施時間については検討が必要である。③ 今後の交流会について学生からは,設計や営業など今回参加のなかった職種の方から話が聞きたいなど,次の交流会に対して積極的な意見があった。企業参加者からは,今後も学生との交流会や建築を実際に見て,体験できる機会の提供を望む声があり,この会を通して建設業に携わる女性,そして江津市で働く女性が増えることを期待していることがわかる。また建設業協会内でも,他社の女性社員とのつながりを持てる場を望む声が多かった。(6)次回に向けた検討事項① 実施時間の検討プログラムに関してはおおむね好評だったが,時間が短すぎるとの指摘が多くあった。今回は,当校の学校行事の都合により,開始時間が午後3時30分となった。建設業協会の方たちは業務として参加しており,午後5時までの就業時間内に帰社できるよう,終了時間を午後4時45分とした。このような事情から,実施時間が75分と短くなり,自己紹介も簡単な形でしかできなかったり,質問時間は話が盛り上がっているところで終了せざるを得なかったりと,全体的に慌ただしくなってしまった。ゆっくりと質問に答えられる時間をとり,より深い話ができるよう,最低でも2時間は実施時間として確保したい。行事等によって時間が制限されないよう,早めの日程確保も必要である。② さまざまな企画の実施今回のような形式だけでなく,現場見学や一緒に何かできる機会があると,建設業に対してより具体的なイメージが持てるだろう。-20-●建設業への就職につながるもの,県内就職につながるもの(現場見学会,完成見学会,モデルハウス見学,職場見学など)建設業の現場を見て働くイメージを具体的に持つことができ,また,施工途中・完成後の建築物を技術者と一緒に見ることでより建築に興味をもつことができると期待する。実際に見たり,体験できる機会をもつ体験型の交流会は,日頃学んでいる建築の知識をより深める勉強の機会であり,職場環境や働き方を見学し,企業を知ることができる就職活動でもあるため,学生にとって大変有意義なものとなるだろう。また建設業協会にとっては,地域での人材確保につながる取り組みになると考える。●当校の応募者増加につながるもの(江津工業高校,島根短大校,建設業協会の合同交流会など)近隣の高校生も加えた交流会を実施することで,高校生が建設業に興味をもち,就職の選択肢に建設業が入ること,また当校の学生と話すことで,進学という選択肢についても考えてもらうことができる。卒業後すぐ就職する場合と進学後に就職する場合について,それぞれの有利な点,不利な点について情報を得ることができ,また,それぞれについて直接聞いてイメージできることは,失敗のない進路選択と,進学後または就職後のミスマッチを防ぐためにも,有意義であると考える。学生には,具体的にどのような勉強をしているかや学校の様子,資格取得についてなど積極的に話してもらい,当校が交流会の会場となる場合には,学生の案内で行う施設見学をプログラムに組み込むなど,学校のPRになるような工夫をして実施することで,応募者増加につながることが期待できる。同時に企業に対してのアピールにもなり,当校への求人増加も期待できる。〈安心して学べる学校生活〉6.3 学生間の交流,職員との交流学生のほとんどは学生寮で生活しており,寮内で顔を合わせる機会も多いはずだが,学年が異なれば

元のページ  ../index.html#22

このブックを見る