2022年2号「技能と技術」誌308号
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図8 外装施工図9 模擬家屋の完成図図10 模擬家屋のパネル(5)床貼り,器具の取り付け内装の仕上げとして,床貼りを行う。実際の工事ではくぎ打ちによる固定を行うが,当センターでは訓練材料の再利用の観点から,ビス止めによる施工としている。最後に,スイッチやコンセントなどの器具の取り付けを行う。適当に取り付けを行うのではなく,水平器を用いて適切に取り付けを行う。(6)竣工検査竣工検査としては,目視点検,絶縁抵抗測定,接地抵抗測定,導通試験の4つがあるが,接地抵抗測定については,接地工事を実施できる場所が当センター内にないため,その他の3つの検査を実施する。2カ月目にも同様の検査を電工板で行うが,ケーブルが露出しているため,仕事での実感があまり湧かないが,この住宅配線の場合,ケーブルが全て隠ぺいされているため,より実践に近い形での検査が行える。まれに導通試験にて配線ミスが発覚するが,図面の読み間違いや書き間違いなどによるもののため,それも仕事に就く前に習得することでより技術や知識の向上につながる。(7)通電試験通電試験にてコンセントの極性確認・電圧チェック・照明の点灯確認を行う。この作業も2カ月目の電工板による訓練で確認済みであるが,ケーブルが隠ぺいしてある状態では初めて行うため,実際の現場における電気工事に近い形での実施になる。-9-模擬家屋を用いた電気配線については,令和元年度から訓練に導入することとし,準備してきた。試行錯誤をしながらの訓練であったため,訓練当初は使用機器も少なかったが,訓練生にアンケート等を行い使用機器も増やした結果,より完成度の高い訓練を実施できるようになった。完成後はすぐに解体せず,訓練コース見学会時の施設見学で使用し,求職者に訓練をイメージしてもらえように活用している。また,図10のような「模擬家屋の作業」をまとめたパネルも設置しており,模擬家屋解体後も求職者に作業をイメージしてもらえるように工夫している。3. 電気設備技術科における施設内デュアル 訓練の効果

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