2021年3号「技能と技術」誌305号
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表2 作業遂行上の対応法の例表3 適応面の対応法の例表4 環境調整の例には,いくつかの案を提案します。④訓練生自身で検討した対応法や指導員から提案を受けた対応法の案から,身体的・精神的・経済的に負担の少ないものを選定し自己決定します。自己決定は,対応法を継続していくためのモチベーションにつながりますので非常に重要です。表2に,対応法の例を示します。行動観察の結果,作業のやりにくさ等の技能面以外に,職場のコミュニケーション等の適応面に課題が見られることもあります。それらに対する対応法の例を表3に示します。-7-困っている点や作業のやりにくさが,作業環境とそれへの過敏な反応として現れている場合には,表4のような環境調整を行います。訓練を通じて把握された対応法や環境調整等については,訓練生の合理的な配慮として,就職活動等の際に事業所へ説明できるように整理しておきます。また,その整理したものは,就業後も,担当する職務が変わった際や職場の上司や同僚が変わった際にも伝えられるようにしておくと,長く安定して働けるようになります。モジュール訓練は,当初,1973年に提案されたILOモジュールを参考にした日本型の訓練が1978年に離転職者向けの能力再開発訓練(現短期課程普通職業訓練)として導入されました。その後,障害者職業訓練の多様化への対応として,1979年当セン3.モジュール訓練による職業訓練について

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