2021年2号「技能と技術」誌304号
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図7 [アンケート抜粋]ビジュアルプログラミングに図8 [アンケート抜粋]アナログ回路やデジタル回路対する印象との関連性図9 [アンケート抜粋]C言語との関連性-5-4.1 訓練生へのアンケート結果および考察訓練を受講した2020年3月入所生19名のアンケートの回答結果から以下の効果が確認できた。A)  ビジュアルプログラミング言語を用いたことによるマイコンプログラミングの学習に対する心理的な敷居の引き下げB)  前段で学んだアナログ回路・デジタル回路への意識付け・理解度の向上C) 後段で学ぶC言語の学習への波及的な効果A)については,「ビジュアルプログラミング自体はジグソーパズルみたいで楽しく学習することができたと思う」「プログラミングに対する苦手意識を減らせるプログラミングの導入としては良い(要約)」といった声が上がっている(図7)。このことから,本教材が訓練生の心理的な敷居の引き下げに寄与し,プログラミングに意欲的に取り組む事ができたと考える。B)については,「カソードアノード・電圧差による電流の向きを考えないと完成しない点」「ICの役割などを考えながら学べた」といった回答が得られた(図8)。このことから,アナログ回路・デジタル回路とマイコンとの結びつきの実感が得られ,電子回路の活用方法の理解に一定の効果が得られたと考える。C)については,「if分やfor分など処理の順番を先に知っておくことで,C言語化する時に書く順番に悩まなくてよかった」「考え方は似たような物なので理解しやすくなった」「学習した中でもfor文や関数利用が役立っている」といった回答が見られた(図9)。プログラミングの基本要素である逐次・分岐・繰り返しをはじめとする概念を体得し,C言語の学習にも寄与したことが分かる。特にB),C)の項目から,本教材は,本訓練の内容の習得だけにとどまらず,本訓練の前後の訓練への習得度向上にも寄与することができたと考えている(図10)。4.実施評価

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