2021年2号「技能と技術」誌304号
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第一種電気工事士試験合格者高所作業車技能講習継手・仕口製作加えて,近隣の電気工事組合や企業からの要望を受け,玉掛け技能講習,小型移動式クレーン運転技能講習,高所作業車技能講習などの各種資格も在学中に挑戦させています。3.2 木の家づくり科(2年課程)前身となる「建築科」は,ブロック建築科が廃止された翌年度の昭和46年に新設され,昭和59年度までは養成訓練(専修訓練課程),平成13年度から平成27年度までは1年課程の普通職業訓練を行っていました。しかしながら,全国的にも建築大工の職業訓練は2年課程がほとんどで,特に本県は震災の影響もあり大工の需要が高まっていたことから,名称を「木の家づくり科」とし,施工実習や設計実習の履修時間を増やして新設されました。-24-(1)木の家づくり科の訓練内容と特色「木の家づくり科」という名のとおり,木造の住宅建築に関する様々な知識・技能を習得します。いろいろな建築様式がある中で,日本の伝統的な木組みの工法を中心に,自然素材を生かした住宅建築に特化したカリキュラムを組んでいます。本県にある高等技術専門校の中で,建築大工について学ぶことができる訓練科は当校のみのため,北は気仙沼,南は白石からの入学生もいます。1年次には,大工作業に必要な工具の取扱いと継手や仕口の練習を経て,在来軸組工法による木造住宅の模擬家屋を建築します。現場では電動工具を使用することが当たり前になっていますが,大工の技能を習得させることを重要視して指導しています。模擬家屋実習では学生が設計コンペを行い,一番票の集まった作品を実際に施工します。当校の敷地内にコンクリート基礎を施工するところから始まり,床組,軸組,小屋組の製作,建方,模擬家屋内部の造作等が主な訓練内容です。終盤には,電気科の応用実習の一環として,電気配線工事を行う教材として使用されています。

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