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写真1:IWAシンポジウム(ポスターセッション)の講演発表図1:ソーラーコミュニティー論(住人4,000人960世帯,   同480戸建て住宅+32マンション建屋(480世帯))-20-の中で,その内側敷地の長い軸長が1.557㎞で,短い方の軸長が0.57㎞である。その幾何学的な形状から計算した面積が,概算として,以下に示されている。敷地の内側と外側に植栽が植えられている。全体の敷地は,77.35ha(内側44.44ha+外側32.91ha=77.35ha)である。ソーラーモデル棟に関する実習の中では,夏期に,モデル棟壁面上を植栽で覆うことも,計画し,実際に実施し,壁面上の温度計測も行った。これらの測定結果から,壁面緑化が,夏の壁面の熱負荷を低減する防暑効果があることが確認された(rf.参考文献08&09)。3.3. 結果について植栽によるCO2削減効果について,検討を加えた結果を,以下に説明する。3.3.1. 緑化のCO2削減量ソーラーコミュニティー論の全体敷地の中で,内側の中央部分の全体面積を計算すると,444,397㎡(44.44ha)(約133,319坪)となる。外周部分の面積も,計算している(32.91ha)。1本の樹木に蓄積される炭素量は,炭素量=(幹材積)×(容積密度)×(拡大係数)×(1+(地下部・地上部比))×0.5  式①例えば,21年生スギ林で,平均的な木の胸高直径が18cm,平均樹高が11m,幹の樹積が0.14㎥の場合,3.2. 方法論このソーラーコミュニティー論は,最初に,栃木県小山市に,ソーラーモデル棟を建て,総合制作実習課題として取り組んだ。そのソーラーコミュニティー論の中での植栽によるCO2削減量を計算し,コミュニティー論の中での標準的な消費エネルギーによるCO2発生量とのバランス状態を,アルゴリズム手法によって,検証した(rf.参考文献07)。更に,シンポジウムの課題としての水の働きについて,このソーラーコミュニティー論の中で試算し,その全体の考え方について検証している。3.2.1. 自然エネルギー利用とモデル棟研究の最初に,ソーラーモデル棟を,栃木県小山市(北緯36°20′18″,東経139°49′48″)に建てた。そのモデル棟は,パッシブソーラーとアクティブソーラーとの併用型の形式のものであった。その大きさは,平面形状で3.6m×3.6m規模のものである。そのモデル棟で,7年間にわたって,データー記録を行った。同時に,並行して,ソーラー発電量のシミュレーション作業も実施した。そして,このモデル棟でのソーラー発電の記録データーと,シミュレーション結果の値とを比較検討して,ほぼ整合性のある結果が得られた。その後,これらの結果をベースにして,一つのソーラーコミュニティー論(960世帯4,000人規模)の概念を構築した(rf.参考文献08)。3.2.2. 自然エネルギー利用のコミュニティー想定されるソーラーコミュニティーの敷地は,全体が楕円形状である。一つの目安として,全体敷地

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