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図9 材料保管棚の設置前後図10 溶接機用架台の設置前後図11 シャーリングマシン図12 摩耗したブレード図9は,丸鋼や形鋼の保管状況である。材料保管棚の設置前は,種類毎に分別して保管することが難しい上に,足元が危険な状況であった。これは,材料棚を整備することで,種類毎の保管が容易となり,足元の安全も確保できた。また,使いかけの材料は1本のみ端部に着色して最上部に保管することとした。図10は,溶接作業ブース内における,溶接機用架台の設置状況を示したものである。架台を設置する以前は,二段重ねをした冷却装置があり,地震による転落や,冷却水の漏水による機器の破損が懸念された。これは,溶接機用架台を用いることで二段重ねを解消して機器を鎖掛けし,冷却装置を下段に設置することで解決した。このように,日々の実習に大きな支障がないためか,見慣れて疑問に思わずに放置されたと思われる状況が散見された。「一仕事,一片付け」といった整理整頓を推進することで,作業スペースをより広く確保して,転倒や接触等での災害を防ぐだけでなく,異常の検知を容易にすることができる。-11-図11は金属板の切断に用いるシャーリングマシンであり,溶接や板金の実習で多用される。これには,動力プレスの定期自主検査があり,点検済みであることをステッカーで明示している。また,実習で使用する際には,作業開始前点検を実施している。シャーリングマシンといった動力プレスは,定期自主検査や作業開始前点検で安全は確保できるが,図12に示す摩耗したブレードの交換や,図11に示すような油圧により作動する機器では作動油の交換といった整備が望まれる。摩耗したブレードでは,適切な切断面が得られず,切り傷を負う危険が高まる。図13は,シャーリングマシンの点検窓から見た前任地での作動油の交換前後の状況を示したものである。交換前は劣化により変色している。作動油は2年に1回は交換することが望まれる。これは,重大な故障を未然に防ぐことにつながる。4.点検整備

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