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図1 システムブロック図図2 実機の例写真3 中国地区大会の上位入賞者気科や情報科に所属している生徒が多い。基板製作とプログラミングが競技の中心であるため,競技者はハードウェアとソフトウェアの技術を身につけておく必要がある。3.1 課題内容高校生ものづくりコンテスト電子回路組立部門で取り組む課題[1]のシステムブロック図を図1に,実機の例を図2に示す。競技者は,競技前に制御プログラム開発コンピュータ⑤,制御用マイコン③,出力回路②,DC+5V電源⑥を用意し接続しておく。競技開始後,設計製作回路①の回路設計,基板製作を行い,制御プログラム④を課題に合わせて制作していく。入力機器はトグルSW,タクトSW,ロータリーエンコーダで,出力機器は7セグメントLED2桁,フルカラーLED,DCモータ,ステッピングモータである。3.1.1 回路図の作成入力機器を指定の信号レベルに合わせて回路を設計し,手書きで回路図を作成する。作成におけるポ-12-イントは,定規などできれいに書くことはもちろんであるが,信号の流れに合わせて左から右へ回路図を書くこと,図記号には部品名と属性値を記載することなどがある。3.1.2 はんだ付け作業製作条件に合わせてユニバーサル基板に部品を配置してはんだ付け,すずメッキ線での配線も含めた作業である。部品の取り付けは配置する向きが合っているか傾きはないか,はんだ付けはイモはんだやとびはんだがないか,配線は直線性を保っているかなどが作業のポイントになる。3.1.3 制御プログラムの制作各種入出力機器を問題に合わせて動作させるプログラムを作成する。競技者は,事前に用意したI/O割り付け情報のみ使用して,一からコーディングしていく。ポイントは,問題文をよく読み動作を理解すること,その動作をプログラム化しデバッグを繰り返すことである。審査時,指示通りに正確な動作ができるかという点も重要である。3.2 平成30年度競技結果平成30年度高校生ものづくりコンテスト電子回路組立部門岡山県大会は競技者17名で,結果は岡山工業高校が1,2,4位,水島工業高校が3位であった。中国地区大会は,岡山県代表4名と広島県,山口県,島根県,鳥取県の各県代表2名の競技者12名で,結果は岡山工業高校が1〜3位とトップを独占する形となった(写真3)。岡山県の電子回路技術の能力が高いことが証明された大会となり,ぜひ全国大会でも上位に入賞することを期待したい。

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