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図16 操作用スイッチと赤(右)と   白(左)の2本の電線(出典 サージミヤワキ 総合カタログ)図17 電気ショック時の電気回路のイメージ図<参考文献>本器の横の左右の面からそれぞれ赤い電線と白い電線が出ている。赤い電線を,電気柵のワイヤーの導体部分に接続する。白い電線はアース棒に接続する。動物が通電状態である電気柵のワイヤーに触れると,電流は,動物の体を通り,地面(大地)を経由して,白線に戻り電気回路として電流が流れる。この状態の説明の資料として,図17に動物に電気ショックが加わる時の電気回路のイメージ図を示す。図17において,電気柵本器は「パワーユニット」という名称で表現している。実際に使用されている電気柵の原理の理解から始め,過去の事故の事例分析,電気柵の設置に義務付けられている法令の確認,電子回路の作成,筐体-29-(1) 電気設備技術基準の解釈 「電気さくの施設」 第192条 経済産業省(2) 日本電気さく協議会自主規制 「電気さくの安全基準について」 日本電気さく協議会(3) ミツバチ用自作電気柵の構造 (4) 獣害対策カタログ サージミヤワキ株式会社(5) ソ―ラー発電防獣電気柵システム http://totomo.net/031.htmhttp://www.getter.co.jp/electric_fence2.htmlhttp://sekaiwahirosugiru.cocolog-nifty.com/hitokoto/2013/06/post-1346.html(6) 自作電気柵 (7) 感電の基礎と過去30年間の死亡災害の統計 独立行政法人 労働安全衛生総合研究所(8) 総合カタログ サージミヤワキ株式会社http://www.geocities.jp/knn373/dennki.htmの加工等の一連の工程を通して,動物や人体に対して,生命に別状のない電気的に安全な電気柵の製作が完成した。機能面では,通電中の危険性を知らせるためのランプ点滅機能や夜間のみ動作させる昼夜判別機能,通電時間が0.01秒以下で通電間隔が1秒以上のパルス発振機能を実装することができた。最後に,1年間,本総合制作実習を積極的に取り組んでくれた平成28年度北海道職業能力開発大学校の電気エネルギー制御科2年生田中裕也君,西山浩生君,渡邉翔太君に感謝いたします。本稿を通して,事故のない安全な電気柵の普及に貢献することができれば幸いです。6.まとめ

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