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写真5 機構及び技専校指導員集合写真表1 アンケート結果早く訓練課題をこなす受講生に対し,材料切断が随所に必要になるケースも発生したが,技専校指導員の迅速な対応で受講生は手待ち時間もなく作業に没頭することができていた。4.2 機構と兵庫県での協同訓練のメリット場所を技専校で,指導員を機構からという協同訓練の取組みは,お互いの技能・技術の掘り下げに大いに役に立った。互いに公的な立場ではあるが,文化の異なる箇所が多数あった。そのような状況下では,協議が必要な箇所もあったが,多くの場合はお互いに有益な場合が多く貴重なものであった。指導法や加工法については,機構内でのやり方を軸として行ったが,二者での協議後変更した箇所もあり,より良い訓練が行えたことによる手ごたえを感じ取ることができた。今後も同様の取り組みがより多くの都道府県においても行われ,シナジー効果が生まれれば,より職業訓練の活性化が期待される。5.1 アンケートの結果訓練終了後に10名の受講者にアンケートを取った集計結果は以下である。また,意見や要望については以下のようなものがあった。-23-⃝NCでは,あまり意識しなかった取代など普段自動でやってくれていることを手動でやることによって理解が深まった。⃝NC旋盤のみ使用していたので普通旋盤を使用できる技術が身についたと思いました。⃝今回の訓練で旋盤をさわってみて,会社で使う機会があれば今回学んだねじ,溝入れ,テーパー等をやっていきたいと思いました。5.2 次年度の開催今年度の開催の結果を受けて,工業会より次年度も旋盤による訓練を開催して欲しいとの要望を頂いている。また,旋盤以外にもフライス盤やマシニングセンタ,溶接といった横展開の検討もしているとのことで,ニーズを掘り起こすこともできた。企業ニーズに対し,組織の異なる機構と技専校で協同し,結果的に満足度の高い訓練が行えた。また,機構と技専校がお互い情報交換できる機会やネットワーク構築が行えた。さらに,三者協同で職業訓練カリキュラムを検討し,実施する事例を作ることができた。今回の機構と兵庫県の取組みを活かし,更に職業訓練を盛り上げて行きたい。5.訓練を終えて6.あとがき

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