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図1 アクションプラン(一部抜粋)図2 広報チラシ-21-行うことができた。結果,募集開始三週間で定員数を上回る応募があり,訓練が実施できる運びとなった。また,募集時の申込み用紙に記載された経験年数等を見ると,こちらが想定していた受講生がミスマッチなく集客できていると判断できた。3.1 機構指導員が技専校で訓練を行う上での準備訓練準備を進める上で最も大事にしていたのは,技専校指導員との「信頼関係構築」であった。技専校の旋盤10台のうち,1台でも稼働停止するような訓練の進め方は絶対に避けなければならなかった。「信頼関係構築」を進めるため3点の事を留意した。1点目は,技専校への訪問である。訓練実施前に複数回訪問し,訓練工程や工具について細部まで確認し,4日間のスケジュールについて,技専校指導員と顔を合わせて,綿密なコミュニケーションをとることを意識した。2点目は,テキストの作成である。4日間で何をどこまで行うかを明確に示すことで,受入側の負担を減らすこと,作業の方法について漏れがないか確認を行った。3点目は,作業2.3 広報の実施とアクションプラン前項のアクションプランによるスケジュールと役割分担は広報展開にも効果的な影響をもたらした。今回工業会から提示された訓練目標は「NC旋盤を使えるだけでなく,切削加工の理論を深く認知し,実践的な技術をもつ技術者を育成する」というものであった。この訓練ニーズに応えるため,工業会・技専校・機構がすべきこと,できることを協議した。まず工業会は,会員企業が求める人物像や技術を具体的に把握するために,会員企業に対しアンケート調査を実施し,集約した。そのアンケート調査結果をもとに,技専校,機構指導員が訓練カリキュラムを作成した。その後,それらの情報を集約した機構事務員が,受講ターゲット層や訓練カリキュラムの詳細,目指すべき人物像を具体的に示した広報チラシを作成,工業会が会員企業への広報を展開した。具体的な工業会の広報活動は,広報チラシの配布やホームページへの掲載などが中心であった。通常,複数組織にまたがる事業は意思決定が遅れ,機動力を損ないがちである。具体性や迅速性が求められる広報こそ,明確なアクションプランが不可欠である。スケジュール管理と明確な役割分担が,各組織の持ちうる情報,知識,能力を活かしつつ,意思決定を早め,質の高い,迅速な広報展開を3.訓練に向けての段取り作業

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