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岡山職業能力開発促進センター 西尾 久子旭  光成ポリテクセンターにおける就職支援については,平成24年3月28日付事務連絡「離職者訓練(施設内訓練)及び学卒者訓練に係るキャリア・コンサルティングによるジョブ・カード交付の実施方法等について(以下,「平成24年事務連絡」という。)」に,職業訓練指導員(以下,「指導員」という。)及び就職支援アドバイザー(以下,「アドバイザー」という。)等の関係職員の役割が明示されている。また,取組については,「就職支援担当者のための就職支援マップ(平成29年3月(改訂版))(以下,「就職支援マップ」という。)」に,就職支援の流れや事例が記されている。さらに,今般,平成30年4月26日付30高障求求発第6号「離職者訓練における就職支援の取組について」(以下,「平成30年通達」という。)が発出され,実施体制や具体的取組等が整理された。平成24年事務連絡をはじめ,就職支援に係る指示文書には,「情報を共有」「連携」という文字が散見されるし,就職支援マップには,「動機づけ」「クラスの雰囲気づくり」「気づきの促進」「就職意識の高揚」「就職活動を活発化させる雰囲気を醸成」「再就職に向けた喚起」「気軽に来所できる雰囲気づくり」という文言が,それぞれの実施時期に記載されている。しかし,その多くが抽象的な表現に留まっており,これらの具体的な手法は,各施設に委ねられ,それぞれが創意工夫し取り組んでいるところである。裏を返せば,各施設が苦労しているところで-11-もあると思料する。そこで,指導員とアドバイザー等との連携,他機関との連携及びクラスの雰囲気づくりについて,平成27年度職業能力開発論文コンクールにて発表した内容の一部も含め,これまでに取り組んだことをまとめたい。特別な取組という訳ではないので,ここに披露することにいささか抵抗はあるが,一例として参考にしていただけたら幸いである。2.1 関西職業能力開発促進センター電気設備科関西職業能力開発促進センターは,平成23年10月にアドバイザーが4名から2名となった。従前は各科に担当アドバイザーを配置し,ジョブ・カードの相談・交付等を行っていたが,この体制を改め,指導員がジョブ・カードの相談・交付も行い,アドバイザーは希望する受講者を対象に個別あるいは集団キャリアコンサルティングを実施する体制に切り替えた。就職支援係長は,個別あるいは集団キャリアコンサルティングの実施に加え,指導員とアドバイザーとの橋渡し役を務めた。アドバイザーとの相談が必要と思われる受講者について,指導員から報告や相談を受け,アドバイザーとの相談を調整したり,アドバイザーから受講者に関して報告や相談を受けると,指導員に伝え,就職に向けた受講者の課題解決に協力した。そうした体制の中で,電気設備科については,より強力な連携体制を構築した。電気設備科の就職率が,平成23年9月期生66.7%,の取組1.はじめに2.連携と雰囲気づくりポリテクセンターにおける就職支援の実際

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