4/2017
42/50

表1 職業実践専門課程の認定学校及び学科数表2 職業実践専門課程の分野別認定状況がる効果がみられるという評価を受けている。この課程は,平成26年(2014年)の初回の大臣認定以来,これまでで合計4回の認定を経て,902校 2,773学科が認定されている(平成29年(2017年)2月24日現在)。これは,全専門学校数の約30%であり,認定要件である修業年限2年以上の全学科数を母数としてみれば,学科数で約40%が認定されている(表1,表2)。職業実践専門課程の取り組みは,専門学校の強みを引き出し,専門学校の社会的評価の一層の向上につながるものであり,将来的には,全ての専門学校において共通して実践されるべき条件として位置づけていく必要がある一方で,現時点においては,教育の高度化と改革を目指す質の高い専門学校の取り組みとして位置づけていくことが適切であり,取組充実の一層の具体化に向けて,認定要件等の見直し-40-を図っていく方向性となっている。初年度より4年目となる平成29年度には,初年度認定された職業実践専門課程を含め,改めて認定要件や公開情報である様式4の書式も改訂された。専門学校に対し「職業実践専門課程」を認定するだけではなく,高等教育における「新たな枠組み」の趣旨を大学・短期大学のいわゆる一条校における職業教育の機能についても議論が進められていた。その結果,質の高い中堅人材養成を目的とした高等教育における職業教育の充実を図るため,平成29年5月に,学校教育法の一部を改正する法律が成立し,平成31年4月1日より専門職大学・専門職短期大学が制度化されることになった。●専門職大学等の概要産業構造の急激な転換により,社会における将来の予測の困難化が進み,変化の激しい社会に対応した人材,すなわち,より高度な「実践力」と新たなモノやサービスを創り出せる「創造力」を有する人材の育成強化が急務となっている。「専門職大学等」は,大学制度の中に,実践的な職業教育に重点を置いた仕組みとして制度化するものであり,産業界との密接な連携により,専門職業人材の養成強化を図り,大学への進学者に新たな選択肢を広げる。●専門職大学等の特色(既存の大学制度と異なる点)①教育内容専門職大学等は,その専門性が求められる職業に就いている者,当該職業に関連する事業を行う者,その他の関係者の協力を得て,教育課程を編成,実施することになっており,産業界等と連携した教育を実施することが義務付けられる。また,卒業単位のおおむね3~4割程度以上を実習等の科目とするとともに,適切な指導体制が確保された企業内実習等を2年間で10単位以上,4年間で20単位以上履修することとしている。②修業年限4年制課程の専門職大学と,2年制又は3年制課程5.高等教育の複線化に向けた専門職大学・ 専門職短期大学の制度化

元のページ  ../index.html#42

このブックを見る