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図1 全国大会の競技職種数の変遷表1 最近の全国大会の競技職種(41職種)図2 全国大会の参加選手数の変遷ることとなった。2.2 開催規模の変遷全国大会の開催規模の変遷は,図1に示した競技職種数の増加に伴う参加選手数(総数)の変遷を見ることで把握できる。主催者側にとって職種数の増加は多くの競技会場の確保をもたらすとともに,参加選手数の増加により競技回数や競技期日の増加,宿泊施設の大量確保,人と物の大量輸送等,各種インフラの整備・対応が必要になる。図2は,全国大会の参加選手数と競技職種数の変遷を経済情勢と合わせて示している。参加人数は,高度経済成長期に急激な増加を見せ,1973(昭和48)年に812名のピークに達した。しかし,オイルショックを境に参加者数は減少の一途をたどり,バブル崩壊直前の1990(平成2)年には319名に落ち込んだ。この減少期には全国大会から撤退した企業も多数あった。その後,いざなみ景気中の2007(平成19)年まで参加者数は再び急激な増加を見せ,撤退企業の復活も相まって,第44回大会では過去最高の1,158名に達した。その後は,リーマン・ショックによる選手数の減少が現れたものの,一時的な現象であり,現在まで増加の一途をたどっている。昨年の第54回大会では過去最高の1,318名を記録した。この間,日本は国際大会を3回主催し,その中でも2007(平成19)年の第39回WSC静岡大会が,全国大会に最高の盛り上がりをもたらした。2.3 参加選手数の変動要因全国大会の参加選手は製造業や現業系の青年技能者が多いことから,図2に示した参加選手数の変動は景気と関連があるのではと考えられる。そこで,この変動要因を調べるために,帝国データバンクが2002(平成14年)年5月から調査を開始した景気DI[1]との関連を見てみる。景気DIは毎月の景気を7段階で客観的に評価する指標である。50は判断の分かれ目で「どちらともいえない」,50より上は「良い」,下は「悪い」を表す。図3は,第40回~第54回までの15年分の全国大会の参加選手数と景気DIを重ねて示しており,職種-33-

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