3/2017
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図2 技能系社員の育成図3 訓練のY字形柱でなく,実際にモノに触れて体験し,自分の腹に落とし込む事に取り組んでいる。当社における技能系教育は当センターで行う「技能専修学園」訓練をはじめとするOFF-JT教育と工場職場で行うOJTとがある。(図2)今回はこの中から「技能専修学園」の学園生訓練と「技能五輪」について紹介する。3.1 技能専修学園の概要技能専修学園では「基礎技能と強い精神力を身につけた,将来の現場の核となる人材を育成する」ことを目標に,高校を卒業した生徒を約一年間訓練生として育成を実施している。現在の学園訓練生は第36期生であり,国内・海外のグループ企業からも受託生・留学生として9名の訓練生を受け入れている。育成に当たっては「心身訓練」をベースに「学科訓練」と「実技訓練」のバランスのとれたY形柱を念頭に置いており,何事にもチャレンジ精神と競争心を育むことを心がけている。(図3)ベースとなる「心身訓練」では,社会人としての基本的なマナーや,基礎体力,仲間との協調性を養う事を目的として,20分間走・スピーチ訓練・チームワークトレーニング等を行っており,学園訓練生として目指す姿に近づくべく日々努力をしている。「学科・実技訓練」では,機械・電気・電子系それぞれの基礎的なレベルを習熟できるカリキュラムを組んでおり,修了試験時の専攻課程においては,技能-29-検定2級相当の技能を身につける事を目標としている。また,当学園は認定職業訓練校となっており,修了試験に合格すると「技能士補」の資格を取得することができる。3.2 技能専修学園修了生の進路と活躍学園訓練生は約一年間の訓練の後,職場配属されるが,その他の進路として,本人の意欲や能力に応じて,豊田工業大学への進学,技能五輪生として活躍する道がある。また,現在までの学園訓練修了生数は当社技能系社員の約20%にあたる2,200名を超え,現場の中核を担っている。4.1 技能五輪への挑戦技能五輪の目的としては,将来職場のモノづくりをリードする青年技能者に努力目標を与え,問題解決力や精神力を身につけさせるとともに技能の重要性,必要性をアピールし,技能尊重気運の醸成を図ることである。当社では技能専修学園訓練生の中から選手を選抜し,全国大会および国際大会を目指して訓練している。参加職種については当社が重要と捉えている7職種に挑戦しており,機械組立て・フライス・旋盤・3.技能専修学園の取組み4.技能五輪の取り組み

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