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(4)全日本電気工事業工業組合連合会:「全国大会について」 (5)全日本電気工事業工業組合連合会,若者に魅力ある電気工事業の理解促進事業①-第1回電気工事技能競技全国大会の開催及び電気系教育・訓練期間の学生との交流事業について-,技能と技術,2014年4号,(2014)図10 大会受賞者(前列右から2番目が山田選手)<参考文献>のパフォーマンスはできなかった」と言っていた。さらに,「悔しいので,次回も参加できる機会があれば参加して優勝を目指す」とまで言ってくれた。この言葉が表すとおり,代表選手が山田選手であったことを誇りに思う。施設に戻って大会を振り返ると,技能五輪との採点時間の違いが勝敗を分けたであろうことに気付いた。この採点時間の違いにより,細かく指導していた金属管・ケーブル等の傷や,練習時間の多くを費やした太さの違う金属管を並行に曲げる箇所は,おそらく細かく採点されていなかったことが想像できる。採点時間は大会前から分かっていた内容であるため,重要視するポイントを間違えた自らの未熟さを悔やんだ。しかし,この悔しさの残る経験は今後も競技大会の選手育成を行っていきたい気持ちにさせてくれた。5.5 今後について函館地域の若年層の人材育成の一環として競技大会への継続的な参加を函電協にお願いしたい。さらに,今回のノウハウを活用し,当施設の修了生が函館代表選手になるということも視野に入れて,競技大会課題を利用した訓練課題を作成し,技能・技術面の指導を行っていこうと考えている。また,現在競技大会の育成指導者は筆者一人しかいないため,今後は育成指導者側の人材育成もしていかなければならないと感じている。函電協の役職員が指導に役立ててもらえるような,使いやすいテキストを作成する必要性があると考えている。-34-(1)e-Stat政府統計の総合窓口(総務省統計局)http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/eStatTopPortal.do(2)北海道における電気工事業の魅力向上への取り組み~第1回電気工事技能競技北海道大会の開催および競技審査基準の策定と審査手引きの作成~,磯史樹,技能と技術,2017年1号,(2017)(3)北海道電気工事業工業組合:「第1回電気工事技能競技北海道大会総合ガイド」http://www2.snowman.ne.jp/~denkouso/page03/ginoutaikai.pdfhttp://www.znd.or.jp/org/activ_zen/ginou/(6)全日本電気工事業工業組合連合会,若者に魅力ある電気工事業の理解促進事業②-第1回電気工事技能競技全国大会実施報告および電気系教育・訓練期間の学生との交流事業経過報告について-,技能と技術,2015年1号,(2015)今回の取り組みを振り返ると,函電協の人材育成として在職者訓練から競技選手の育成まで任せていただけるようになったのは,粘り強く企業訪問を繰り返した結果であった。この地味で時間がかかる行動こそが,地域の人材育成の始まりで最も重要な行動だと感じた。函電協の役職員からは,若年層の指導を行っていく手本になったとまで言われるようになり,函館地域の人材育成の一翼を担うことができた。函電協と函館訓練センターの関係を強固なものとして,今後も連携しながら地域の人材育成を広げていくことが,少子高齢化問題や2018年問題で問われている若年層の労働人口減少の解決策の一つになると考える。本稿を読んで全国でこのような競技大会を通じた人材育成が各地で実施され,若者にとって電気工事業が魅力的な仕事であることが広まっていくことを期待している。最後に,このような機会をいただき,筆者自身を一回りも二回りも大きく成長させてくれた,山田貴史選手および函館地方電気工事協同組合員様に感謝申し上げます。6.おわりに

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