1/2017
35/64

図7 壮行会図8 大会直前図9 競技中の山田選手ることになった。図7が壮行会の模様である。いつもとは全く違う空気の中での作業のため,山田選手は緊張とプレッシャーにより時間も作業内容も普段通りとはいかなかった。壮行会の計画は当初1回だけであったが,この様子をみて函電協の役職員側からもう一回やることを提案され再度実施した。壮行会終了後には函電協の役職員から激励やアドバイスをもらい山田選手はもちろんのこと筆者も気持ちが引き締まる思いであった。5.4 北海道大会の結果と分析約9ヶ月にもおよぶ練習も終わり,道大会当日を迎えた。筆者はコーチとして山田選手に同行した。図8は大会直前の風景である。我々は共に結果を求めて練習してきたので,本番の緊張感で消極的になり本来の実力が発揮できないようでは成長につながらないと思い,最後のアドバイスとして「最初の30分に集中しろ」と気合を入れた。逃げずに挑戦することに成長はあると筆者は信じている。大会結果は3位にあたる激励賞(北海道電気工事業工業組合理事長賞・銅メダル)を獲得したが,目標であった優勝を逃し,全国大会への出場も叶わなかった。しかし,標準時間内に完成した参加選手は15名中6名しかおらず,山田選手はその内の1人であった。さらに,金賞を受賞した選手たちは金属管の追加支給を2本も3本も行ったのに対して,山田選手は追加支給なしの一発で完成させた。金賞は逃したものの,-33-山田選手が技術力では優勝選手を上回っていたと確信している。また,この道大会は山田選手の技能・技術面だけでなく,一人の若者としての成長が大きく表れた大会でもあった。図9に競技中の山田選手,図10に受賞式の模様を示す。競技を終えた山田選手は,「緊張していつも通り

元のページ  ../index.html#35

このブックを見る