4/2016
27/52

図2 ビデオ審査に向けての撮影ロボコン」と名称を改めた。NHK学生ロボコンはNHK高専ロボコンと並ぶ知名度の高いロボットコンテストであり,エントリー数は概ね50〜80チームで審査を経て選ばれた20チーム程度が本戦に出場できる。エントリー数が多いこと,競技の難易度が非常に高いことから,本戦への出場は非常に困難であり,歴史の浅い結成後1,2年のチームでは本戦への出場は困難であるといわれている。本戦で優勝したチームは日本代表として,世界大会「ABUアジア・太平洋ロボットコンテスト(ABUロボコン)」へ出場することができる。3.1 参加資格NHK学生ロボコンへの参加資格は大学,高専(専攻科及び4・5年生),大学校の同じ学校に所属する教員1人,競技に参加する学生3人によって構成されるチームが最低条件となる。この4名の他に,バックヤードで作業する学生ピットクルー3人を加えることが認められており,実際は7人のチームで競技に参加する。競技に参加する学生は,ABUロボコンが開催される時点で在学していなければならないため,最高学年の学生は競技に参加することはできない。また,大学院生の参加も認められていない。なお,上記7名以外の競技に参加しないロボット開発に関わるメンバーも,同じ学校に所属する学生であることが条件になっている。1校当たり複数のチームがエントリーすることができるが,人員並びに費用の面から現実的ではないため説明は割愛する。3.2 本戦までの手続きの流れ応募の流れとしては,大会ルール並びに募集要項の発表,書類審査(エントリー),第1次ビデオ審査,第2次ビデオ審査,本戦出場登録,大会出場となり,第2次ビデオ審査を通過したチームが,日本代表選考会となる本戦に出場する。大会ルール並びに募集要項については,8月から-25-9月にNHK学生ロボコンの公式ホームページに公開される。大会のルールについては,大会主催国が作成する。書類審査(エントリー)は11月ごろに行われ,開発体制,作業環境,安全対策,予算,スケジュール,試合に勝利するための戦術・戦略をまとめ,書類を提出する。詳細が詰め切れている必要はなく,実現可能な計画内容であると判断されれば書類審査を通過する。当校が,初年度エントリーした際は,予算やスケジュールをどのように組めば良いのか分からず,出場校から情報を得て書類を作成した。第1次ビデオ審査は1月頃に行われ,競技する上において重要な機能や動作について課題が与えられる。実際にロボットを設計・製作し,ロボットの特徴や技術的なアピールをビデオ撮影並びに説明書にまとめて提出する。この段階では,その課題の達成度並びにスケジュールの進捗状況が確認される。当校がエントリーした2年間では,未提出のチームを除いて全てのチームが無事に第1次ビデオ審査を通過している。第2次ビデオ審査は3月下旬から4月上旬に行われ,競技に必要な一連の流れをビデオ撮影並びに説明書にまとめて提出する。審査を通過するためにはロボットの高い完成度と競技におけるパフォーマンスを示す必要がある。当校が2年間挑戦した結果,一部分だけが動くロボットでは審査の通過は困難であり,確実に競技を達成できる高い完成度が必要であると感じている。また,ビデオ撮影にもコツが必要であり,今年度は昨年度出場校の担当教員からア3.エントリーの方法

元のページ  ../index.html#27

このブックを見る