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図10 Co-TPP添加による逆異性化反応図11 温度上昇とNBD濃度の関係図12 放熱量とNBD濃度の関係<参考文献>本稿では,室内環境のパッシブデザインについて,ポリマーデシカント材を適用した調湿建材の開発とNBD誘導体を使用した蓄エネルギーシステムについて紹介した。NBD誘導体については既往研究も多くあるが,暖房システムとして実用化できていないのが現状である。クリアしなければならい課題も多いが,これからも研究を継続したい。また,その他のパッシブ技術としてPCM(潜熱-15-1)小沢修也, 石戸谷裕二, 草間友花, 三浦誠:ポリマーデシカント材を適用した調湿建材に関する研究 その1デシカント調湿建材の吸放湿性能に関する検討, 日本建築学会北海道支部研究報告集 88, pp.179-182 (2015.6).2)鳥海里紗:ポリマーデシカント材を適用した調湿建材に関する研究 その2 実験棟における調湿効果の評価法に関する検討, EEGs’14第9回環工学系・卒業論文発表会 梗概集 D-3 (2015.3).3)内田樹, 石戸谷裕二, 草間友花, 三浦誠:ポリマーデシカント材を適用した調湿建材に関する研究 その3吸放湿履歴が調湿性能に及ぼす影響, 日本建築学会北海道支部研究報告集 89, pp.173-176 (2016.6).4)突廻恵介:ゲル粒子の環境材料としての可能性 ポリマーデシカントの吸放湿特性と調湿壁材としての実証検証, 化学と工業, 68 (6), pp.505-507 (2015.6). 5)一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会:「調湿建材登録・表示制度」に関する調湿建材判定基準 (2014.4).6)飯澤孝司:光エネルギーの熱エネルギーへの変換,高分子,45 (5) (1996).7)加藤泰, 三浦誠, 石戸谷裕二, 草間友花,:ノルボルナジエン(NBD)誘導体の光異性化反応を用いた蓄エネルギーシステムに関する研究 その1, 日本建築学会北海道支部研究報告集 89, pp.161-164 (2016.6).蓄熱材)による蓄熱建材に関する共同研究もおこなっているので,機会があれば紹介したい。謝辞本稿で紹介した成果は,室内気候研究所の石戸谷裕二先生,東京大学大学院工学系研究科の草間友花学振研究員との共同研究によるものです。また,本研究は当大学校の共同開発支援の援助を受けました。ポリマーデシカント材およびNBD誘導体はJSR株式会社様から提供いただきました。ここに記して謝意を表します。最後に,総合制作実習の課題として真摯に実験に取り組んだ小沢修也氏,鳥海里紗氏,内田樹氏,加藤泰氏に感謝申し上げます。記号A:吸光度(-),c:比熱(kJ/(kg・K)),CN:NBD濃度(mM), q:放熱量(J),t:時間(min),V:溶液量(m3),Δθ:温度上昇(K),ρ:密度(kg/m3) 4.おわりに

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