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図9 総合課題の習得度確認表2 スマート制御システム科就職状況ため、電気設計者として仕様からプログラムの流れを組むのに重要なスキルは得られたと考えられる。有接点シーケンス制御(インバータ)は各項目ともに平均4点を越える結果となった。回路を組むだけでなく、省エネで身近な問題など実験を通して確認できたことが高い習得につながったと思われる。またPC制御(インバータ)の3項目については平均して3.48とインバータとPLCネットワークの複合的な内容のため応用項目平均3.9に比べて低い結果となった。図9に示す総合課題の6項目では、照明や生産ラインのプログラムで4点を越える結果となったが、PLCネットワークや統括PLCでの項目では4点に満たない結果となった。全体としてPLCネットワークの習得が他の項目にも影響していると考えられる。2.7  就職先について表2に示すようにH26年9月生について在所中に9名の内定者を出すことができた。ポリテク群馬の修了時の就職率は約50%のため他科に比べると高いほうといえる。前職を活かし、さらに技術が問われる職種に就職する傾向が見られ、訓練の早い段階で就職の方向性が決まっていたためだと思われる。また訓練内容と同様に幅広い職種に就職していることがわかる。特にNo.1の訓練生は学校卒業後アルバイトのみの職歴であったが、未経験で情報分野に就職できたことは訓練の成果といえよう。またNo.10の訓練生は前職アルバイトや情報分野のキャリアがあったが、未経験で産業用装置の電気設計の分野に就職できた。キャリアや若い人材を求める傾向がある職種であるため、総合課題の電力監視システムの構築などの取組みが、未経験という弱点を補う成果となったと-6-思われる。在所中2名の訓練生が未就職であるが、訓練に比重がかかった分、目的が就職から技術習得になっていたため、習得度は高かったが他の訓練生に比べて就職の出足が遅れてしまう結果となった。カリキュラムが多岐にわたり在所中に目的を見失わないように支援し、方向性を定め就職活動を支援することが今後の課題だと考えられる。2.8  訓練生の声総合課題終了後、訓練生に図10〜12に示す3点について5択(①大変役に立った、②役に立った、③ふつう、④あまり役に立たなかった、⑤全く役に立たなかった)のアンケートを実施した。図11、12に示すように「①大変役に立った」及び「②役に立った」で全員が役に立ち課題内容及びグループワークの有効性を示す結果となった。また「グループワークでお互い教えあうことができた」や「電力監視システムの課題が前段のカリキュラムのまとめになり習得につながった」の声が多数あった。図13に示すように大半は「①大変役に立った」及び「②役に立った」であったが、わずかでは

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