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図1 夏期インターンシップチラシ(独)高齢・障害・求職者雇用支援機構 島根支部 求職者支援課 安藤慎太郎 斎藤 理佳 大天 健一島根支部(支部長 福田拓治)においては、平成25年度から求職者支援訓練をテーマにしたインターンシップの受け入れを行ってきた。インターンシップは参加者側にとっては、職業人としての準備・意識醸成や仕事理解、企業研究の機会となるなどのメリットが挙げられる。今年(平成27年度)で3回目となる本インターンシップでは、求職者支援訓練業務の課題を取り上げ、学生の先入観にとらわれない自由な発想で議論し、発表するという内容で実施してきた。テーマについては毎年度変えており、平成25年度は「求職者支援訓練のコース開発」、平成26年度は「介護業界・職業訓練の魅力発見」、そして、平成27年度は「求職者支援制度の広報」についてテーマ設定をした。インターンシップは地域の若者の職業教育の充実に有用であるだけでなく、求職者支援制度を若者に知らせることにも役立つと考えられる。オリエンテーションにおいて、これまでの参加学生に「職業訓練やポリテクセンターについて、知っていたか」という質問をした際に、概ねこれまで「知らなかった」と答えている。「知っていた」と答えた数名の学生は大学で雇用政策を研究しているという場合であり、大学での研究テーマに取り上げた場合や労働経済の講座の中で知ったというものであった。このことからも大半の一般の学生は職業訓練を知らない状況にあると推測される。-36-職業訓練である求職者支援制度をテーマにとりあげたインターンシップ受け入れは、学生側にとっては職業意識の醸成や能力開発目標の再設定、学んだことの確認などのメリットがある。職業訓練校がこうしたインターンシップを受け入れるメリットとして、大学等の教職員とのつながりができ、制度について学生に情報提供をする機会ができる可能性をあげることができるだろう。1. はじめに―若者目線による広報の改善提案の試み―求職者支援制度の広報再考

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