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新科PR用素材政策の中で、平成元年に“電子・情報技術科”を開設している。その後時代の変遷と共に平成4年から情報技術科とし、平成19年の募集まで専門技術に関わる人材育成を行ってきた経緯がある。今回のICT関連科の開設は、2に述べたような背景の中で、「地域で活躍する人材は地域が育てる」を大切にし、これに向けたサポートを行うポリテクカレッジの力量が問われるものでもあると認識して対応を始めている。開設にあたって大切なことは、○「地域で活躍する人材は地域で育てよう!」という一大ポリシーを舞鶴市他周辺市町村、商工会議所・商工会を訪問し理解を深めること○また、新科の開設形態を「専門課程活用型デュアルシステム訓練」とすることで、地域の企業様等との関わりのなかで、実体験を踏まえた人材育成を行えることが挙げられる。これについては、開設にかかる提案が成され、機構本部から新科のプロトタイプの提示が行われて以後即座に京都校周辺の5市2町及び商工会議所、商工会を訪問し、協力と支援の依頼を行っている。各所を訪問しての説明にあたり、○ポリテクカレッジに開設されている“専門課程活用型日本版デュアルシステム”とは何か○専門課程訓練との違いは何かを紹介しながら、ICT関連科の開設に係る意見や要望の聴取を行った。また、先行実施されている他校のデュアルシステム訓練と当校で実施予定であるデュアルシステム訓練の大きな違いである入校時期の件も勘案しなが-25-ら、企業および団体等への要望調査等も行い、京都府北部地域向けの味付けを検討した。以下に、事業主団体でのヒアリングした際の意見・要望を抜粋例示する。【A商工会議所】当地方においてICT系の内容は、全国向けの対応を企画する際においていくらかの弱点となっております。このたび短大校にICT系の訓練科が設置されることは、この地域において、弱点を補完できる大変ありがたいことだと認識しています。ただ、ICTのみを業務としている企業はほとんど無く、ICTを活用していかなければならない企業ばかりですので、コミュニケーション能力に優れた人材の育成をよろしくお願いします。【B商工会議所】当市は、歴史上商業の盛んな地域とされてきましたが、最近ではICTを活用したものづくり企業の進出も多く、基盤技術として備えておかねばならない事柄です。このたび短大校にICT系の科を設置されるとお伺いし、基盤強化に是非ともご尽力賜りたく存じます。なお、ICTはコミュニケーションを仲介するものでもあり、その能力が欠かせない大切なものであると認識しています。是非、技術力に加えて人間力の付与にもお力添えくださいますよう、よろしくお願いします。【C商工会】当町にICT系の企業は、ほとんどありませんが、ICT系の機能を必要としている企業は多くあります。これまでICTにかかる事柄の多くは、都市部に依存することが多く、自町の資本を外に出してしまうことが多くありました。また、どれだけ多くのアイディアが消えていったことか。当町には、CATVも自町のインターネット網もあります。これらを有効に活用した活性化に力添えできる人材の育成をお願いします。

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