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表4 校内実習と比べ即戦力(応用力)が習得出来たか表5 施主へのアンケート-14-れたらいいなあと思います。この制度に感謝します。」と評価を頂き、訓練生にとっても一生懸命工事を行うことで感謝され、そのことにやりがいを感じていた。このことは、本実習を通して得られる独自の効果であると評価できる。KO様からは、「期間内の工程表があると予定が立てやすい。一日の作業終了後の掃除について釘や紙コップが残っていた」との指摘があり、今後の改善事項として周知する必要がある。校外実習の目的は、実践的に訓練生の応用力を養成することである。今回の実践では、参加した訓練生にとって施設内での訓練と比較し、応用力の習得が実践出来たと感じている。また、前述したように、達成感や興味関心の誘起、意欲的に取り組む姿勢・態度の養成、施主からの感謝でのやりがい感等、校外実習独自の訓練効果であったと考える。一方、施主から建材等を提供してもらうことで施設内の訓練では実施できない訓練が出来る一面がある。校外実習は、自治体の財政が厳しい状況の中において経費の負担を少なくし持続可能な訓練を実施することに適している。今後、訓練生からの要望や施主からの指摘事項の改善を行い、この校外実習は、継続させたいと考えている。そのためには、地域の企業が求める技能・知識の習得度の調査を行い、より実践的・効果的な訓練を実施することで企業ニーズに応える人材の育成に努めていきたい。4-5  施主に対するアンケート次に、施主に対して行ったアンケート調査の結果(表5)について考察する。① 品質について2件の施主共から「満足」をいただいた。理由としてKI様からは、「きたなかった廊下がみちあげるほどきれいになりました一生懸命作業してくださりとても感謝しています」、KO様からは「外壁張りが、とてもきれいです、サッシュ取付けコーナー部分が素晴らしい!」との言葉をいただき大変満足していただいたことが分かった。② 価格について2件の施主共に「満足」をいただいた。KI様からは「安いのにとても驚きました、これでいいのかと申し訳なく思っています。ありがとうございます」、KO様からは「人件費が抑えられているので」と加工受託費用の低額さに満足されている。③ 工期についてKI様からは「満足」をいただいた。理由として「短い期間で仕上げてくださいました。段取り良く説明もキチンとあり工程通りでした」との言葉をいただいた。一方、KO様からは「やや不満足」と評価が分かれた。理由は「思っていたより進まなかった、期間内の作業の出来ない日等、事前に分かる工程表・進捗表があったらいいなぁと思いました」と言葉をいただいた。施主が思っていたより工事が進まなかった事と、工事の説明が不十分であった事が理由である。打ち合わせ時点で十分な説明が大事であることが分かった。④ 自由記述KI様から「きれいになった廊下を見て嬉しくてたまりません。生徒さんたちが立派な大工さんにな5. おわりに

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