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実技試験課題採点基準は2級のかやぶき士の称号が贈られる。現在、1級4名2級3名、62歳から25歳までのかやぶき士が誕生し活躍している。4-2 茅場の造成と職人養成人材育成と技能伝承の流れは概ね整ったが、茅の確保が大きな課題だった。地産地消を掲げたものの、今までの屋根に使用した茅はいずれも良質のものではなく、細くススキのような短いものしかなかった。今度は茅の育成にも取り組みを広げた。遠野市にも協力願い、市内各地に茅場を設け、それを会員達が雑草の除去から山焼きまで管理した。1ヶ所の茅場が1ha~2haと管理しやすい面積であるため、山焼きをする毎に太く丈夫な長さ3mもある長い茅の育成にも成功した。当初年間500束の収穫であったが、現在は8000束もの収穫が見込めるようになり、遠野のかやぶき士が遠野産の茅を使って観光施設を施工できる「地産地消」が実現した。-5-2011.2.11 毎日新聞掲載

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