2/2015
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表3 事業所課題の追加容を追加し,それらの内容を取り入れて残り3ヶ月間の訓練を実施した.中間報告では一定の理解は得られたものの事業所の総務部門担当者へ向けたものであり,実際に対象者が働く現場の職員はいなかったため,訓練が修了する前に就業場所を訪問し,現場の職員向けに以下の項目について実施した.この時,職リハセンター,地域センターの障害者職業カウンセラーとジョブコーチ,対象者が最初に相談した地元の支援機関の職員にも同席をお願いした.9.1  プレゼンテーション対象者がプレゼンテーションを行った.内容については中間報告と同様,これまでの訓練内容・障害状況・障害に対する配慮事項とした.この時,幸いにも同じ執務室内で働く他の職員全員に聴講していただくことができ,質疑応答を通して就業場所の職員との相互理解を図ることができた.9.2  各種支援機関の役割について各種支援機関,対象者,事業主が共通の認識を持ってサービスの提供・利用をしていくことが重要であるため,それぞれがどのような役割を担っているのか,また今後,対象者または事業主が困った際にどこに問い合わせれば良いのかを説明している.職リハセンターでは支援機器や技能面について所-19-掌し,地域センターではジョブコーチ支援による事業主や対象者への支援を実施することとした.また,対象者が最初に相談した地元の支援機関では通勤を含めた生活面に関する支援などを実施することを確認した.9.3  環境整備就業場所は窓から直射日光が入るため,それを避けることができる席に支援機器を配置した.画面読み上げソフトについてはインストール済みであり,画面読み上げソフトと点字ディスプレイの連動については特殊な操作が必要なことから職リハセンターの指導員が調整を実施したが,この時には調整がスムーズに行えなかったため,後日,メーカーに確認してフォローアップとして引き続き支援していくこととした.10.1  職リハセンターによるフォローアップ(1)支援機器の設定事業所へ訪問した際に正しく動作させることが出来なかった機器設定に対し,メーカーに現状を説明し問い合わせてトラブルシュートを行った.しかし,不具合の原因が不明であり,なかなか解決することができなかった.結果的には無事に設定することができ解決したが,原因は作業手順や支援機器・ソフトによる不具合ではなく,事業所で使用しているパソコン自体の不具合が確認されたことによるものであった.パソコン自体の不具合が取り除かれた後の設定作業については,遠隔地ということもあり直接事業所を訪問して設定する前に,事業所のシステム管理者の方の協力を得ながらメールや電話のやり取りの中で設定していただいている.事業所訪問時に支援機器・ソフトを整備したが,近い将来には事業所のパソコン端末の入れ替えが予定されていることから,現在の設定手順を事業所の方にも記録してもらうと共に,必要に応じてフォローアップすることとしている.9. 就業場所(職場復帰先)の訪問10. フォローアップ

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