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　わが国での技能競技大会の開催は，技能五輪国際大会へ参加したことから始まっている。第11回の技能五輪国際大会（1962年，スペインのヒホンにて開催）に初めて参加し，優秀な成績を収めた。このことが国内で話題となり，国内で技能五輪大会が宣伝され，実施されるようになった。第12回の技能五輪国際大会への選手選考のために地方予選及び全国大会が初めて実施された。第１回大会の競技大会は昭和38年５月に東京都で開催された。第２回大会（昭和39年）から第10回大会（昭和47年）までは㈳日本産業訓練協会が主催，第11回大会（昭和48年）から第21回大会（昭和57年）までは㈳日本産業訓練協会と中央職業能力開発協会の共催，その後の第21回大会（昭和58年）からは中央職業能力開発協会が単独で主催することになった。第28回大会までは，東京都または千葉県内を主会場として中央職業能力開発協会が主催し，開催されていた。平成３年の第29回大会以降は日本全国の会場で開催されるようになり，原則的には中央職業能力開発協会と開催都道府県との共催（地方開催方式）による開催となっている４）。　技能五輪全国大会は，平成25年に開催された大会で51回目を迎えた。半世紀にわたり開催されている技能競技大会である。第51回の大会で競技された職種は，以下の40職種である。⑴　金属系職種　構造物鉄工，電気溶接，自動車板金，曲げ板金，車体塗装　⑵　電子技術系職種　メカトロニクス，電子機器組立て，電工，工場電気設備　⑶　機械系職種　機械組立て，抜き型，精密機器組立て，機械製図，旋盤，フライス盤，木型，自動車工　⑷　情報技術系職種　ITネットワークシステム管理，情報ネットワーク施工，ウェブデザイン　⑸　建設・建築系職種　タイル張り，配管，石工，左官，家具，建具，建築大工，造園，冷凍空調技術，とび　⑹　サービス・ファッション系職種　貴金属装身具，フラワー装飾，美容，理容，洋裁，和裁，洋菓子製造，西洋料理，日本料理，レストランサービス　写真１は，第51回技能五輪全国大会の競技風景である。写真1.1は，千葉職業能力開発促進センターを会場として開催された自動車板金職種の競技風景である。写真1.2は，幕張メッセを会場として開催された建築大工職種の競技風景である。自動車板金職種では，大手の企業を中心に選出された21名の競技選手が参加して開催された。一方，建築大工職種では，工務店，個人，学校等を中心に選出された86名の競技選手が参加して開催された。実践報告職種：自動車板金，会場：千葉職業能力開発促進センター－41－写真1.1写真1.2　職種：建築大工，会場：幕張メッセ写真１　競技風景３．技能五輪全国大会開催の経緯４．競技大会の状況