3/2014
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て最も関心が深かった内容は,大学校おける授業の状況や生活の様子についてであったが,今後の進路についても少なからず意識が高まったようである。 具体的な志望企業が出てくる時期になると,学生と保護者の意見が食い違うことも発生するため,保護者との電話対談や,必要に応じて三者面談なども行っている。 就職を含めた学生指導は,各科担任が中心となって取り組んでいる。また,担任は就職対策委員であり,進路決定に向けたサポートを中心的に行っている。そこに,各科教員,学務援助課及び就職支援アドバイザーが加わり,あらゆる方面からのサポートを行える体制を整えている。 進路決定に向けて順調に推移する学生もいるが,試験に失敗して挫折を味わう学生も多い。サポートという意味では,進路決定に至らない学生への精神的なサポートも大切といえる。 当校では就職活動中の全学生を対象に,ジョブクラブを開催している。進路に関して苦戦している学生に対して,放課後の面談や講話,面接練習,筆記試験対策等を通して,就職活動を支援するクラブである。他の学生の進路が決定して行くにつれ,焦りを感じるのは当然である。そのような時,しっかりと地に足をつけてそれぞれのゴールへ向かえるようサポートしている。 時期としては2年生の夏休み前頃に開講し,主に-27-面談しながら現状と今後の方針を確認している。 進路決定に至らない原因はさまざまであるが,自分が何をしたいのかはっきりと見えていないケースが多い。つまり,自己分析の不足である。この時点で再度ガイドブックを活用するなどして,学生の将来について掘り下げた話をしている。 学生1人ひとりの方向性や考え方は異なるので,サポートは完全に個別対応となる。担任だけの対応では限度があるため,就職支援アドバイザーの援助を受けながら,学生が納得するサポートを実施している。 進路決定の進捗状況については,ほぼ定期的に開催している就職対策委員会にて確認している。同時に,不安を抱える学生がいないか,進路決定するうえで困難な状況があるか等,情報を共有するための学生ケア連絡会も行っている。 以上述べてきたような支援の結果としての進路決定率を図9に示す。最近の3年間の月別の進路決定率である。すべての年度末には進路決定率100%を達成している。特に最近の2年間は12月中に達成することができた。 また,進路決定の月別分布を図10に示す。就職内定が遅れると選択肢が狭まるため,早期の進路決定は,より良い就職を果たすことにつながる。その実現のためには,まず,早期の就職活動の開始,きち就職支援の取り組み4図8 保護者懇談会図9 進路決定率の推移9.学生指導の体制10.まとめ

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