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 就職支援でまず重要となるのが,学生の就職意識の向上である。特に専門課程では,就学期間が2年間と短いため,入学してすぐに就職活動の準備に入らなければならない。そこで,学生の動機づけを行うために,各段階において講話等を設けて,意識の高揚を図っている。 第1段階は,入学直後の新入生ガイダンスである。ここでは,就職支援の担当責任者(当校では就職対策委員長)が,就職活動の全体像を示すとともに2年間の計画を明示する。それに基づいて,入学直後から準備に取り掛かる必要性と重要性について理解させている。 学生の選択肢として,就職以外にも応用課程への進学も考えられる。進学に関しても相応の準備が必要となる。当校では4月の下旬に東北職業能力開発大学校の教員を招聘して,1,2年生合同による応用課程の説明会を実施している。1年生に対しては,早くから選択肢の1つとしての進学を意識させることが目的であり,2年生については,就職活動開始後でもあり,最終的に進路を決断するための情報を提供することができる。 6月上旬には就職活動の心構えとして,校長による講話を行い,自己分析が進みつつある中,また,SPIなどの筆記試験対策を継続的に行う必要がある時期に,モチベーションの維持・高揚を図った。-24- 第2段階として,11月下旬には当校を良く理解していただいている企業の採用担当者による講話を行っている。これは,直前に迫った就職活動の解禁に備えて,就職意識を向上させるためのものである。採用の現場で仕事をしている方から就職活動の手順,採用試験の方法,そして,採用試験において求められるテクニックなどについての話を聞くことで,現実感を持たせる効果を狙っている。 1月中旬には「先輩からのメッセージ」というタイトルで,2年生から1年生に向けて,自身の就職活動の経験を話す機会を設けている。学生目線での就職活動の方法を,成功例や失敗談も含めて知ることができる。会社特有の話もあり,同じ会社を志望している者にとっては絶好の機会である。1年生にとっては最も身近な者から聞く話であり,より直接的な効果が期待される。 第3段階は,2月上旬に地元企業の経営者に依頼して,1,2年生合同で社長講話を実施した。企業が求める人材等の話をしていただいている。これは主に2年生対象の企画であり,卒業・就職を控えた学生に社会人となるための心構えを持たせることが目的である。1年生にとっては,今後,エントリーシート,履歴書等を作成する上でのヒントとなることを望み,聴講させている。 2月中旬にはビジネスマナーの専門家を呼び,マナー講座を実施した。2年生にとっては,入社後の準備であり,1年生にとっては,会社訪問等におけるマナーの習得を目指している。図4 応用課程説明会技能と技術 3/2014図5 社長講話に聞き入る学生4.学生の就職意識の向上(各種講話)

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