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策を示しながら支援を行った。(課題とその対応)・良い人材確保の仕組みづくり(採用方法から採用後の人材育成方法に至るプロセスの見直し)・社内の仕事内容の明確化と非正規社員と正社員の違いの見える化・仕事の評価方法の見直し・人材育成とあいまった社員個々が保有する職業能力の見える化・人材育成の見える化・人材育成の指導者として担当できる者の育成・国の支援制度の活用方法 これらの課題解決のために,ジョブ・カードセンターのアドバイザーによる制度導入のアドバイスと登録キャリア・コンサルタントによる雇用型訓練の受講者に対するキャリア・コンサルティングの支援によって,課題解決が図られたという評価を受けている。 これまでの取り組みで把握した,雇用型訓練を受講した訓練生(非正規労働者)の悩みや課題は次のような点である。(悩み)① 自分の能力 日常の仕事の中で,どの程度仕事ができているのか,不足する能力は何かが不明確であり,自信が持てない。② スキルアップへの意欲 能力を活用したいが,社内での仕組みや具体的な方法が見当たらない。③ 人材育成への不信感 人材育成プログラムを受講したり,仕事中に先輩から指導を受けてもどのような仕事ができて,必要とされる能力が身に付いたのか,目標も曖昧で常にもやもやしている。技能と技術 3/2014-10-(課題とその対応)・従業員個々に,自らを知ることができる仕組みづ4.1 制度の活用に取り組んだ目的くり・会社側が求める職務遂行能力と仕事のレベル (“できる”目標の見える化)・不足している職務遂行能力の見える化・人材育成プログラムの具体化と見える化・仕事の評価方法とその仕組みづくり・人材育成の評価方法とその仕組みづくり・指導者としての役割を担う者のスキルアップ これらの悩み,課題に応えるためにジョブ・カード様式に記入し,登録キャリア・コンサルタントによるアドバイスを受けて様式に整理し,訓練受講による大きな成果が得られたという評価を受けている。 ジョブ・カード制度を実際に活用してみると,採用時,人材育成時,正社員登用時,新入社員の教育訓練などその範囲は広い。生涯職業能力開発体系にある職業能力の「見える化」,育成目標とそのスキルの「見える化」,会社の人材は人財であるという意識,人材の育成に対する積極的な意識など「見える化」によって,一部の社員の教育訓練でスタートしたが,結果的に社員全員の学ぶ意識の醸成につながった。また,仕事への自主性の向上も図ることができ,業務の効率化とコストダウンなどにつながり,最終的には業績にも影響を与えたのではないかと思われる。 以下に,山陽空調工業㈱の取り組み事例を報告する。 当社は,空気調和設備工事や電気設備工事,給排水衛生設備工事,上下水道設備工事,防災設備工事,冷凍冷蔵設備工事,プラント工事,建設工事を行っている会社です。 設立は昭和39年3月で,今年で48年になります。3.訓練生(非正規労働者)の課題とは4. 有期実習型訓練に取り組んだ実践事例

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