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65443644433322 これは,支援依頼を考え,普段から良好な関係を築いておくことを心がけていること,また支援依頼に心的負担があることを示していると考える。 『仕事以外での過ごし方』については,回答総数31件(複数回答)のうち,最も多かったのが「家族や友人と過ごす」が6件,「運動」「映画」「テレビ」が各4件であった(表7)。 これらの結果より,職業リハビリテーション期間中に,仕事以外の趣味や余暇活動の充実を図るための情報提供が必要であると考える。  一人暮らし5名のうち4名は,郵便物の内容確認,掃除,買い物に困難を感じていた。このうち3名はホームヘルパーを利用していた。一方,家族と同居している10名のうち8名は困難を感じていなかった。これは家族による日常生活への支援が大きく影響していると考えられる。 転居や転職・転勤という環境が大きく変化した8名は,単独移動確立のために自宅周辺,通勤経路,会社建物内の環境認知や移動経路確認を歩行訓練士件数件数(件)(件)に依頼していた。単独移動の確立は,家族やホームヘルパーによる支援では難しいと判断したためと考えられる。このような移動確立のために実施する歩行訓練は,サービス提供施設側が費用を負担して対応していることが多いことから,提供施設側の都合により歩行訓練を受けることができなくこともあり得る。安心して歩行訓練を受けることができるよう,法的な整備が必要であると考える。 就労前に身に付けておく技術は,27件(複数回答を含む)の回答があった(表8)。最も多かったのは,ビジネスソフトなどの『パソコン技術』が11件であった。ビジネスソフトは,対象者15名全員がパソコンを使用していることから,就職後のパソコン操作は必須であり,訓練期間中にできるだけ多くの,またより高度な操作技術を身に付けておくことの重要性を示している。さらに職場でのサポートをなるべく受けずに,自ら行える操作,および仕事を増やすためには,ビジネスソフトだけではなく,『スクリーンリーダーの使い方』も重要であるという意見もあった。  一方,『コミュニケーション力』についての回答が5件であった。職場生活におけるコミュニケーションは重要であること2)から,就労する前から高いコミュニケーション力を身に付ける必要性があることを示していると考える。 就労を希望する人へのアドバイスは,46件の回答があった(表9)。最も多かったのが,『前向きで挑戦する姿勢』の11件であった。仕事に対して,「まパソコン技術スクリーンリーダー操作コミュニケーションビジネス文書その他-12-件数113526(件)3.8 仕事以外での過ごし方3.9 家庭生活での困難場面と支援体制表6 コミュニケーション円滑の心がけ項目雰囲気づくりあいさつ状況を伝える支援依頼工夫その他表7 仕事以外の過ごし方項目家族・友人と過ごす運動映画テレビ休養趣味・サークル音楽・朗読CD家事その他技能と技術 2/20143.10 就労前に身に付けておく技術3.11 就労希望者へのアドバイス表8 就労前に身に付けておく技術項目

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