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 図26のデータから得た結果とこの工程の作業が一致していることから,この治具による穴あけ作業によって穴ズレが発生していることがわかった。⑤発生の瞬間をとらえる 実際にこの工程で穴ズレが発生しているか確認するため,発生の瞬間をとらえることにした。 現行の治具は図31のようになっており,穿孔する瞬間をとらえることができない。そのため,現象を可視化するための図32のようなプレートを作成した。取り付けた状態を図33に示す。 図33の状態で作業を行い,高速度カメラで撮影し-15-たところ発生する瞬間をとらえることができた。その瞬間を図34に示す。 このことから,エンボス成型用穴あけ冶具による穴あけ作業の際に,穴のズレが発生していることがわかった。そこで,寸法を測定しモデル化してみると同じような傾向で,図35のように0.23°右下がりの直線の同ピッチで穴のズレが発生していた。 また,このエンボスキャリアテープをエンボスキャリア成型機にセットして動作させた結果,設備が停止した。設備停止の瞬間を図36に示す。 これにより,治具による穿孔時の穴ズレが設備の停止の原因となっていることが証明された。図31 現行の治具図32 作成したプレート図33 プレートを取り付けた治具図34 穴ズレ発生の瞬間図35 穴ズレの発生した原反図36 設備停止の瞬間ものづくり人材の育成に向けた取り組み1

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