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5.1 受講対象5.2 開講科目5.3 資格認定の条件は,障がい者の就労支援に関した教育を行うシステムは未だ存在しておらず2),高等教育機関において障がい者の就労支援にかかわる人材を育成するための講座の開設や教育プログラムの開発を促すことが,人材育成に向けた今後の課題としてあげられている3,4)。 以上のような,わが国の障がい者の就労支援に関する人材育成の課題を解決するために,「障がい者就労支援コーディネーター養成プログラム」は,本学が文部科学省教育改革経費を受け,全国に先駆けて実施したものである。 本プログラムにおいて「障がい者就労支援コーディネーター」とは,障がい者の就労能力の発見と評価,就労先の業務との関係の分析と調整,就労意欲の向上などを図り,就労後も一定期間支援していく機能を有する専門家として位置づけられ,障がい者と就労先の間にあって,カウンセリング能力,コンサルティング能力を有し,障がい者の潜在能力開発と人間的成長を目標において活動できる専門識者である5)。 本プログラムでは,各学部生に所属学部の専門科目に加えて,「障がい者就労支援コーディネーター」に関する科目を履修させ,所定の単位を修得した学生に,本学認定の資格を付与し,卒業後に各方面で障がい者の就労支援を担う人材を育成するとともに,そのモデルカリキュラムの構築を目的としている。 本プログラムに期待される効果は,第一に障がい者の就労をサポートする専門的知識とスキルを持った人材が育成されることである。加えて,障がい者の就労支援のみならず,障がい者自立の促進や共生社会構築など社会的ニーズの高い問題への実践的対応モデルおよび生活支援から就労支援まで障がい者に関する大学教育のモデルの1つとなることであ技能と技術 3/2013-4-る。 受講対象者は,全学部(文化教育学部,経済学部,医学部,理工学部,農学部)の学生である。ただし,平成22年度入学以降の学生であり,それ以前の学生は,障がい者就労支援コーディネーター教育科目群に属する授業科目を履修することはできない。 開講科目は,全部で8科目(16単位)であり,教養教育科目の主題科目として4科目(8単位),専門教育科目の共通専門教育科目の中で,障がい者就労支援コーディネーター教育科目として4科目(8単位)が開講される。科目名と主な内容を表1に示す。 主題科目は,プログラム受講者以外の学生も履修可能であり,主題科目(第4分野)の単位として認定される。一方,障がい者就労支援コーディネーター教育科目は,事前に本養成プログラムの受講申請を行った学生のみ履修が可能である。 障がい者就労支援コーディネーター養成プログラムで開講される8科目をすべて履修し,16単位を取得した学生には,卒業時に所属する学部専門の学位(学士)と共に「障がい者就労支援コーディネーター養成プログラム」の修了証(佐賀大学認定)が交付される。3.プログラムの概要4.期待される効果5.プログラムの内容1)

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