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1.はじめに2.面談会の企画・検討2.1 基本的な考え方2.2 企画内容職業能力開発総合大学校 小平キャンパス 学生課大天 健一鈴木 寧々 わが国の中小・中堅・ベンチャー企業と学生の間には,雇用におけるミスマッチが存在している。中小企業等は,新卒に対する雇用意欲があるにもかかわらず,自らの魅力を効果的に学生に伝達することができていないため,人材確保に苦労している。 これは「中小企業等と新卒者等のミスマッチ解消に関する取組について」(平成24年1月付経済産業省資料)に記載されているものである。 応募が少なくなっているミスマッチの要因としてさまざまな点が考えられるが,筆者は「活きた情報が不足している」という点が大きな要因であろうと考えている。 これらの課題に対応する面接会を職業大小平キャンパスにおいて試行実施することとした。 職業能力開発総合大学校小平キャンパス(旧職業能力開発総合大学校東京校)専門課程・応用課程の就職支援は,「キャリア就職支援センター運営会議・ミーティング」で検討をし,実施することとしている。(平成24年度の運営会議は副校長宮田忠,ミーティング委員長は電子情報系助教 菊池拓男) 運営会議で全体方針を検討し,その方針に基づきミーティングで毎月の就職支援の状況把握や対策の検討,実施を行っている。技能と技術 1/2013-16- 学生の就職活動には保護者の意向も大きく影響しているが,保護者自信も日常生活で自然に得られる企業情報,例えば日常の家電製品をはじめとする生活用品などを供給する企業などを就職先候補として勧めているのが実情ではないだろうか。 筆者は「活きた情報」とは「企業の実際の仕事をその仕事に携わるビジネスパーソンから直接,できるだけリラックスした環境で,かつ最適なタイミングで情報を得ること」ととらえている。 すなわち,得る情報は①企業の人から直接に②アイスブレーク等を経て話しやすい環境下で③就職・採用を強く意識している時期に行うということが必要であるということである。 これらの条件を満たすことを意識した面談会を検討した。 学内会社面談を新卒採用の時期としては遅いと思われる9月下旬に設定したのは,「学生が就職をしようと強く意識している」ことと「企業が採用を強く意識している」という2つのタイミングが合う時期であると想定したからである。 通常,会社説明会は学外で9月以降も多数開催されているが,①企業の人から直接に②アイスブレーク等を経て話しやすい環境下で③就職・採用を強く意識している時期に行うというすべての条件を満たすことを意識して実施しているものはなかなか見当たらない。新卒採用ミスマッチ課題に対応する集団面談会の試行実施

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