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ジョブ・カード様式3〔キャリアシート〕氏名就業に関する目標・希望(職務経歴、教育訓練経歴、取得資格等からみた強み、これまでの求職活動や能力評価等を踏まえた今後の課題、能力開発の目標について記述)(希望する職業・職務)(希望理由等)キャリア・コンサルタント記入欄(※)(キャリア形成上の課題、支援のポイント)(キャリア意識の形成プロセス)(その他特記事項)☆キャリア・コンサルティングを受ける時には過去のキャリアシートもすべてお持ちください。※キャリア・コンサルタントが使用する欄につき、事前に記入する必要はありません。~内閣府、文部科学省、厚生労働省及び経済産業省はジョブ・カードの普及に取り組んでいます~Ver.2.1 企業は面接では知識の確認もするが,それよりも入社後発揮してもらえそうな思考・行動力を見たいと考えている。いわゆる「人物重視」の考え方である。 「資格を並べる」「○○実習が得意である」など,知識をアピールする内容が多数を占めており,「個性」「持ち味」などの自信の良さについての説明が欠けてしまう。 こうしたずれを解消するため,企業が求める能力の全体像を明確に意識し,必要な能力を網羅して説明するように修正を行う就職支援が必要がある。 文章にしてみると省略された使い方をチェックしやすくなる。特に将来の希望や目標については,選考が進むと確認されるため,十分整理しておく必要がある。近い将来(入社後3年目程度まで)は話せるように文章化しておくと良い。 口頭で話せる自信があるという学生も,事前に文章化をして,第三者に確認することで,気がつかないうちに必要な説明を省略して,わかりづらい文章になっていることに気がつくものである。 専門課程・応用課程の学生には「ジョブ・カード様式3」(キャリアシート)を活用して,希望や目標について,適宜,文章化をし,確認をしている。 企業を受験する際に,それぞれの企業向けにキャリアビジョンについて話す内容をまとめておくのである。 書いた内容を暗記するのが目的ではなく,話すアウトラインを記録として残し,ロー・コンテクストを前提に内容の確認を行う。 ロー・コンテクストチェックを行うには,専門性の異なるアドバイザーが担当するのが望ましいと思われる。 面談の場で,学生本人が,走り書きをしてそれをもとに,確認を進める。 短時間に文章化し,確認をする文章化練習は,面接試験対策には良い刺激になり,面接対策そのものとしても高い効果があるようである。-23-4.5 セルフマーケティングとプレゼンテーション 面接の目的を理解し,企業にあわせて自分の情報を編集し,企業の立場で説明し,次のステップの約束をとるそのために欠かせないのは,セルフマーケティングとプレゼンテーションである。 第1にセルフマーケティングは自分への取材活動である。この取材活動で得られた情報をもとに志望動機と自己PRを作成する。履歴書作成のために,個別に面談をする際にはセルフマーケティングができているかを確認することが重要である。企業データをもとに,基本的な事項について採用企業の立場で本人に質問を繰り返す。セルフマーケティングができていない学生は質問に答えられないのですぐに判別が可能である。 第2にプレゼンテーションでは相手の求める内容を絞って説明し,次のステップに進めるための約束をすることである。「あらかじめ準備した内容をすべて話す」ことに腐心する学生が多いが,双方向のプレゼンテーションを心がけさせることが重要である。面接練習でも同じ説明を繰り返したり,質問していない余計な説明を付け加えるなど,プレゼンテーションを誤解して準備をしている場合が多くみられる。 新商品を販売するときにその商品を開発したときに苦労した点や商品の良さを話したいのは理解できるが,目的は話すことではない。面接の結果が次のステップにつなげるという結果を得ることを目的としていることを再度確認することが重要である。実践報告4.4 文章化する訓練を重ねる図3 ジョブ・カード様式3

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