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ふれあいセンターやコミニティーセンターは,5階以上の建物にし,上部をふれあいセンターやコミニティーセンターにあて,下階は保育園や幼稚園,託児所,児童館,図書館,公民館,派出所等の複合公共施設にする。4)農業高校や情報総合高校,外国語専門高校を設置し,希望を持って郷土に根付いて生きる若者を育成する。5)高専や大学(誘致する大学については,水産,海洋資源,工農業,医学体育等の理科系,教育,保育,歴史,文学,語学,情報,総合等の大学や,国連大学の誘致も考えられる)を誘致する。6)無宗教の津浪,地震犠牲者慰霊碑(塔)を建立するとともに津浪,地震記念館を建てる。この地震記念館の名称を「希望の松ミュージアム」とし,既存の市立博物館,貝のミュージアム,タビック45(動く七夕,喧嘩七夕保存館)を同施設に統合する。7)果樹,農作,漁業が体験学習できる施設をつくり,県内および近県の児童,生徒(小,中,高の児童,生徒)が当地で体験学習をして,宿泊できる施設を設ける。星の観測施設やプラネタリウムを設置する。8)丘陵地(高台)にアスレティック施設,高田松原を緑地公園に,また復旧不能の水田にヒマワリ畑,迷路等の遊技施設をつくる。また,復旧不能の水田や田畑にソーラーシステムを設置し,得た電気を電力会社に売り,施設運営費の一部にする(美観には,十分に配慮する必要がある)。9)沿岸に今回以上の津波に絶えうる防潮堤を建設し,津波被災都市の先駆モデル都市とし,市民が希望と持ち,安心した生活が送れるようにする。防潮堤上部はサイクリングロードとし,若さと活力の都市の印象をつける)。10)浸水した水田,田畑を区画整理するとともに,市街地の道路を整備(極力碁盤の目になるように)し,電線を地下配線にして景観を保たせるとともに,街路樹や園芸植物を街路に植え,明るい近代都市の印象を与える。11)広田,長部等の漁港を整備するとともに,広田湾の海苔,牡蠣,ワカメ等の海産物産業を振興させ,海の陸前高田市を印象づける。12)広田水産高校の施設,カリキュラムを充実し,海に生きる若者を育成する。13)玉山金山跡を整備し,見学用の坑道と発掘作業や俵牛の様子がわかる立体ジオラマを設置-40-する。玉山金山跡と「希望の松ミュージアム」をバス路線を新設する。この路線を走るバスの車体は,「俵牛」を型どり,「モー」と啼くようなクラクッションも設ける(緊急時を考え,普通のクラクッションも設置しておく)。14)屋内体育館,屋内プール,テニスコート,アーチェリー施設,屋内体育館,野球場等の体育施設,劇や講演,コンサート等のイベントができる文化施設を再建または建設し,県内外からの利用客を集める)。15)伝承館を整備するとともに,古文書資料館を設置する。16)主な景勝地(高田松原,箱根山,通岡峠,椿島等)の施設を結ぶマイクロバスを走らせる(大船渡市と提携し,碁石海岸へも行けるとよい。難しければ,通岡峠でバス連絡させるとよい)。17)大船渡線の線路を災害復興に役だてる。危険のない箇所は,現状路線にし,リゾート列車を走らせる(三陸鉄道や気仙沼線に乗り入れるとよい)。 上記の復興計画の中から,特に,希望の松ミュージアムに関しては,その設計・計画内容を,以下に記述する。これは地震災害に関する記念館であるとともに,地震時には避難ビルとしての役割も担うものである。 希望の松ミュージアムの趣旨としては,地震と津波の犠牲者を追悼,慰霊するとともに,高田松原を心の中に甦らせ,自然の恵みと畏敬の念を憶え,故郷としての陸前高田市と未来への繋がりを感じることのできる総合ミュージアムである。 希望の松ミュージアムの概要を,以下に記述する。 その内容に関して,まず,その平面形状は,D字型平面としたい。これは,環境に馴染むデザインであることと展望の良さとを考えている。 室内の諸室は,・第1室…慰霊碑,市長の追悼文,津浪の大型パネル。・第2室…希望の松の生態保存展示・第3室…ホール(追悼会や講演会,各種イベントに使える多目的ホールにする),ホール正面外部実践報告10.3 「希望の松ミュージアム」について

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