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6.環境性能評価7.施工についてた測定では,早朝(~8時)と夕方(16時30分~)において緑化部の温度が非緑化部より71%保温効果が増大した。 グラフ9は,冬期の測定結果を示している。 モデル棟の東西外壁面の温度分布を,視覚的に理解しやすいように,サーモビジョンを用いて撮影した。 写真5にその結果を示す。 表10より,非緑化部の一日の温度変化は,東非緑化部は41.9℃から33.2℃まで変化し,西非緑化部は47.7℃から34.3℃まで変化している。一方,緑化部については,東緑化部上段37.0℃から32.7℃,東緑化部中段36.1℃から32.3℃,東緑化部下段32.8℃から30.1℃まで変化し,西緑化部上段33.7℃から30.2℃,西緑化部中段34.1℃から30.2℃,西緑化部下段31.4℃から29.2℃まで変化している。 このときの温度の変化幅は,東非緑化部8.2℃,西非緑化部13.4℃であり,一方,緑化部については,東緑化部上段4.3℃,東緑化部中段3.8℃,東緑化部下段2.7℃であり,西緑化部上段3.5℃,西緑化部中段3.9℃,西緑化部下段2.2℃であった。 これにより,緑化部においては緑化効果により,温度変化の幅が軽減されていることがわかった。31.630.330.432.830.134.335.441.447.738.8-36- CASBEE指針によって,モデル棟の評価を実施する。このCASBEEの評価項目で評価点が低く,かつモデル棟で追加実施可能な項目について改善し,再評価を実施し,改善効果を確認することを目的とする。 現行のモデル棟の評価は,BEE値=1.5で,Aランクとされている。自然エネルギー利用の建屋であり,また,実際に人が住んではいないので負担軽減されている面があると考えられる。 「水の節約」に関しては,評価点が1.5から1.7に向上し,併せて壁面緑化への雨水利用もできた。 「生物環境の保全と創出」に関しても,評価点が3.0から3.7に向上した。 結果として,BEE評価【総合評価】も1.5から,1.6に向上した。「壁面緑化」を設置した結果,緑化によって温度変化幅への緩和効果があることがわかった。熱負荷を軽減することができた。 これらは,電気工事に関連する工事でもあり,インバーター設置工事なども,電気工事士の資格が必要でもあり,実際に,関係している技術者の方の協力を得て,実習生の手によって,成し遂げることができた。 パネル設置は,120wパネルx8枚=約1kwの出力30.231.133.133.732.130.231.133.434.131.429.629.530.131.429.2実践報告5.5.4 「サーモビジョン」測定データ写真5 夏季東外壁面(熱画像)時間911131517東非緑化東緑化上段東緑化中段東緑化下段西非緑化西緑化上段西緑化中段西緑化下段外気温26.328.029.129.929.241.938.238.136.633.2表10 東西外壁面の温度比較37.035.536.735.732.734.334.236.135.232.36.1 目的6.2 CASBEE評価7.1 太陽光発電パネルの設置工事

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