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図4 触媒方式による二次燃焼機構のしくみ6-2. 機能を生かした新しい燃焼方式の革新案の選図5 ロケット・マス・ヒータの基本構造と原理図6 簡易型ロケット・マス・ヒータの燃焼の様子−9−出(ロケット・マス・ヒータ) 木材が燃えると有害物質を含む未燃焼ガスが発生し、そのまま煙や煤と一緒に大気中に排出すると環境汚染に繋がってしまう。この未燃焼ガスを高温で再燃焼させ、有害物質を焼き尽くすことを目的に考えられたのが「キャタリティックコンバスター」と呼ばれる触媒装置である。 通常、未燃焼ガスを再燃焼させるには、約550℃の温度が必要であるが、触媒を使用すると未燃焼ガスの発火点が大きく下がり、約260℃以上の温度で未燃焼ガスを効率的に再燃焼し熱を生み出すようになる。そのことにより燃焼効率が向上し、薪の消費量を減らすことができる。また、大気汚染の原因である未燃焼ガスと粒子をストーブ内で再燃焼させることにより煙突から排出される汚染物質を削減し、煙突内部に付着するクレオソートを減少させることが可能となる。図4に触媒方式による二次燃焼機構のしくみを示す。 薪ストーブの機能についての理解を深める取組みの中で、断熱効果を利用した「ロケット・マス・ヒータ」(俗名:ロケットストーブ)の構造を応用することに注目した。燃焼効率の高さは、薪を長時間連続燃焼させるために有効な手段であると考えた。図5にロケット・マス・ヒータの基本構造と原理を示す。震災復興と職業訓練の取り組み②

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