4/2011
6/38

6-4 答え合わせ(ボイス・トレーニング)・数字の語尾が聞き取りにくい訓練生・数字のアクセントが正常でない訓練生・答えは分かっているが、時間が足りなかった訓練生・九九の答えを正確に覚えていない訓練生・日ごろから声が小さい訓練生7-1 指導者から見た訓練生の様子、およびタイム 3分間のトレーニング終了後は、答案用紙を交換し、指名発言による相互採点である。その際、以下のような訓練生には十分配慮し、必要であれば指導者が横につく。 レベル1において、日を追うごとにスピードが速くなり、3日目には5段目(目安は4段目)まで進めることができるようになっている。また、4日目になると周囲の状況を読み自分が何をすべきか感じているようである。これまで時間をかけて取り組んでいた訓練生が、答えを速く書いている。徐々に頭の回転が速くなってきたようで、数字も速く書けるようになっている。 レベル4においては、2分58秒で終わらせることができた訓練生もいた。十分賞賛に値するであろう。問題No.20においては、数字を逆から読むように9の段を逆から答える必要があり、非常に困難であると思われたが、問題なくクリアすることができた訓練生もいた。 訓練生Nの場合、当初は3分間で6〜7番目(1段の途中)で終えることが多かったが、回数を重ねることで、コンスタントに全段を3分以内に終わらせることができるようになり、最終的には2分20秒までタイムが縮まった。当初は3分間で7番目、つまり、九九全問(81問)だと7分以上かかっていた計算になる。しかし、トレーニングを積んだことにより、タイムが飛躍的に向上したのである。前述のよう7.結果技能と技術 4/2011−4−たて軸に毎日2段上ずらしたもの。よこ軸と同様に、5日間で全段網羅できる。よこ軸とたて軸の数列を順不同にしたもの。6-2 集中力継続の確認・あわてない・答えを間違えないように考える・数字を丁寧に書く・物音を立てずに取り組む・周りの人に話しかけない・分からないときは、飛ばして先に進む6-3 ペースメーク・レベル3・レベル4  また、目安として3分間で4段程度終わらせることができれば十分であることも伝える。 第18日目において、訓練生に優しい声掛を行い緊張感をほぐし、気の緩みから「約束を果たすことの大切さ」「努力する姿勢」について指導する。 具体的には、トレーニング開始前に指導者から「優しい言葉」をかける。例えば、「しんどいと思う人は、取り組まなくてよい」といった内容である。おそらくそれを真に受け、取り組まない訓練生も出るであろう。翌日、発言の意図について、十分に説明するのである。辛くても、約束を守るために頑張る姿勢について指導するためである。 計算スピードの速い生徒については別途時間設定が必要である。 例えば、第1グループで計算スピードが最も速い訓練生Mには、3分間という時間設定ではなく、1の段を除いて、1問1秒として計72秒という時間設定を課す。 非常に困難な時間設定だと思われたが、彼は7度も達成することができた。

元のページ  ../index.html#6

このブックを見る