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4.1 訓練の概要4.2 訓練体系4.3 訓練内容材の育成として、東部総合職業技術校の施設内訓練で、多能な技能者としての必要なスキルである工業系製造業の4分野の基礎を訓練し、各分野の企業研究やキャリアコンサルティングなどを経て、訓練生の目標とする企業の分野で一生の仕事としてのスキルを身に付けるカリキュラムとした。 さらに、企業実習を組み合わせることにより、本コースの対象者として前に述べた若年者に対して就職後の早期離職を防ぐために、実戦的内容の企業実習訓練を実施することによって、修了後のスムーズな就労に移行させるものとした。 また、中小企業においても、通常の採用方法での人材確保では企業が求める人材と採用された人材とのミスマッチが採用後に発生する可能性があるという課題があった。 このことについても、企業実習を通して、技術校生と職場のマッチングをさせることにより、企業側および技術校生の双方にとって、修了後の採用を検討できる点では大きなメリットとなった。 本コースは、日本版デュアルシステムを導入し、約9ヶ月間の施設内訓練と修了前の約3ヶ月間の企業実習を組み合わせた訓練となっている。 施設内訓練では、「機械加工」、「金属加工(溶接・板金)」、「機械CAD」、「電気」の分野に関する基礎訓練を受講した後、実習先や就職先の専門的な職種の内容と技術校生の適性を擦り合わせたうえで、一つの分野の訓練を受講する。 また、企業実習では、就職後を想定した職務内容を訓練として位置づけ、企業で必要となる実践的なスキルを身に付ける。 本コースの訓練体系は、次のとおりである。(1) 基礎訓練期(入校後約3ヶ月間)「機械加工」、「金属加工(溶接・板金)」、「機械CAD」、「電気」の分野に関する基礎訓練を受講することにより、各分野の基本作業を理解する。(2) 専門訓練期(基礎訓練終了後約6ヶ月間) 基礎訓練技能習得状況とキャリアコンサルトによる相談等により、目指す企業実習先や就職先企業の求人ニーズを基に工業技術分野の4分野に分かれて専門訓練を習得し、目標となる企業実習先及び就職先に役立つ技術・技能を身に付ける。(3) 企業実習期(訓練修了前約3ヶ月) 企業実習は委託型実習(企業研修)および就労型実習(パート雇用型実習)を実施する。(1)基礎訓練期①魅力ある「ものづくり」技能の素晴らしさを知ることとともに、多能な技術者として活躍するために、各分野の基本作業要素を必要とする製品の製作等を課題に設定し、訓練を進めていくうえで機械製図、測定、機械工作法、塑性加工法、電気および制御の基本的な知識および技能を理解する。②適性検査、キャリアコンサルティング、企業実習受け入れ企業への見学、各分野指導員や求人開拓推進員による業界の動向等の説明および 相談を実施し、修了後の技術校生自身の就労状況を想定させる。③企業実習や就職活動に向けて、履歴書および職務経歴書の書き方、面接の受け方、職場でのコミュニケーションの取り方等の訓練を実施する。4 訓練内容技能と技術 3/2011−2−

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