3/2011
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図11 不良部分の分析図12 動作メカニズム分析による要因の確定図13 特性と因子・水準図図14 検定の分布表 その結果、図12に示すように、ドリルのマージン部の摩耗が要因であり、また加工時は温度が1,200℃になり切粉が溶け、刃先に構成刃先となり付着しワークに食込みを与えることが判明した。 専攻科では、不良が発生する瞬間を捉えるシミュレーション技術としてCAD技術を応用している。 動作メカニズムの分析において、部品展開や基本機能の分析を行う中から、ばらつき特性の抽出を行う。この抽出から、因子を特定し、図13に示す特性と因子・水準図を作成する。 ここで各因子の水準が、平均値とばらつきにどのように作用するか、一元配置による最適条件抽出実験を行う。 したがって、最適条件抽出実験においては、一般的な不良要因を特定する再現実験ではなく、水準(条件)で再現させていく。 図14には水準で再現した検定の分布表を示す。 このとき品質はばらつきと平均値で表され、最適条件と検定されたマージン部分の摩耗が無いものについて、図15に示すような工程能力値(Cp、Cpk)で評価し、効果の確認を行う。 工程能力があることを前提として、良いモノができる条件の実績から管理限界線(UCL、LCL)を求め、図16に示すような管理用管理図により管理を行う。管理図では結果を見るのではなく、平常時と比べ、何がどう変化したのかを分析する。−27−実践報告②

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