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表1 技能検定申込みから技能検定実技試験までの訓練概略フロー図2 実技試験の製作課題完成かの問題が、重複して出題されていることに注目して、特にその問題を中心に講習を実施した。また、1,2級の学科問題が掲載されている雇用問題研究会編 技能検定 学科試験問題解説集より3級で出題されると思われる問題を抽出して、3級の過去問題を織り交ぜ120問を予想問題として生徒に実施・解説し、学科試験の対策とした。 これら学科試験の取り組みをとおして、生徒は試験の傾向をつかみ、かつ、理解度をさらに深めていったと確信している。そして、平成23年2月6日、生徒はそれぞれの受検会場で、学科試験に挑んだ。 後日、中央職業能力開発協会のホームページで解答が掲載された。これを基に自己採点を行い、学科試験の結果を推測した。この結果、受検生5名全員が、学科試験で合格点に達していることが分かり、実技試験受検への気持ちが高まった。 実技試験練習についても学科同様、入校後既に約10ヶ月経過していることから、生徒は、道具の使い方や墨付け・木材加工方法等に既に慣れていると考え、実技試験当日の1週間前からの実施とした。 実技試験の完成作品を図2に示す。規定時間は、2時間45分(打切り3時間)であるため、試験課題を下記の3つの工程に分けると共に、それぞれの工程に制限時間を設け、課題作成に取り組んだ。 これは、各工程に設けた目標時間をクリアーすることにより、規定時間内に課題が終われると考えた。4.実技試験の取り組み−27−実践報告技能検定申込み■学科講習技能検定学科試験実技練習タイムトライアル技能検定実技試験10月■■■■    ■     ■■■■■■           ■■■■               ■2月4.1 墨付けの練習 製作課題図に基づいて、墨付けの練習を実施した。当初は、図面を見ながら墨付けを行っていたため、1時間以上も時間を費やす生徒がいた。また、墨付けに時間がかかる生徒の傾向を見ると、寸法自体を理解していない生徒や、本来は、梁・桁上端に墨を打つところを、間違えて側面に打っていたり、垂木の先端の寸法の測り方を理解していない等が見られた。 このため、図面を一つ一つ確認し、確実に制限時間内で墨付けが終わるように何度も練習を行った。これにより、第1工程の墨付けは、目標時間に近づくことが可能になった。4.2 加工の練習 墨付けの練習を実施した後、加工の練習を行った。加工練習は、時間測定を行うことなく、それぞれの加工箇所や急所となる作業を確認しながら実施した。木材の加工では、所定の場所に垂木の口脇を施工することや、ほぞの加工の他に、20mm×70mmのほぞ穴を深さ35mmと30mmで2カ所掘ら第1工程 墨付け 第2工程 加工 第3工程 調整・組立て 40分110分15分

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