2/2011
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写真1 自走式ライントレーサ技能と技術 2/2011写真2 マイコンボード(AKI−H8/3052F)−14−写真3 I/Oボード(部品面)2.3 組込みシステムの独自性 テレビやエアコンのように、それらの機器を動作させるためだけの専用に作られたプログラムを搭載して動作する組込みシステムはCPUや電子回路などの実際に形ある「物」として存在するハードウェアと、それらを制御しながら目的の機能を実現させる、形のないソフトウェアで構成させる。そのソフトウェアでのプログラムが組込みソフトウェアである。 組込みソフトウェアは、汎用的な使われ方をするパソコン上でのソフトウェアに比べ、特定の機能に特化している(今回の場合は自走式ライントレーサ)、センサやアクチュエータにマイコンが近い等の特徴である。 ハードウェアではマイコンは直接のコンピュータ操作なので簡単な入出力を行うだけでも周辺回路の製作等、準備が必要となる特徴がある。3.1 マイコンボード マイコンはルネサステクノロジー製のH8/3052Fが搭載された秋月電子通商製のマイコンボードキットを使用した(写真2)。  各要素について個別に基板を製作しジャンプワイヤで接続できるようにし、各要素の結び付きが把握しやすいようにした。3.2 I/Oボード 写真3にI/Oボードを示す。LEDによるデータ(H/L)の確認やスイッチによる入力を行えるようになっている。 回路図と実際の部品との対応が分かるようPCBEというフリーソフトでパターンを描き、すずメッキ線で配線した(写真4)。3.3 センサボード1 反射型のフォトインタラプタを利用し、白と黒との判別を行う。このセンサは赤外線を発し白では反射され戻り、黒では吸収され戻らないことを利用し、戻ってくる赤外線の有無で白か黒かの判別をこのキットは各ピンがピンヘッダで引き出されて他の基板とジャンプワイヤで接続できるようになっている。電源や通信のための周辺回路を搭載しており非常に便利である。3 ハードウェア

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